しまんちゅシネマ

映画ノート

ランブルフィッシュ


1983年(米)監督:フランシス・フォード・コッポラ原作:S・E・ヒントン出演:マット・ディロンミッキー・ロークダイアン・レインデニス・ホッパー/ダイアナ・スカーウィッドヴィンセント・スパーノ/ニコラス・ケイジ【ストーリー】ある地方都市の不良高校生ラスティ・ジェームズは、かつて不良グループのリーダーだった兄に憧れ、自分も兄のようになりたいと焦っている。そんな折り、兄が帰郷してきたが、彼は昔と違い、異常に静かな人間へと変貌していた…。
■感想
不良高校生と不良グループの伝説的リーダー格である兄との、青く脆い青春の日々を描いた青春ストーリーです。
監督は「ゴッドファーザー」のフランシス・フォード・コッポラ


2ヶ月間家を離れていた兄(ミッキー・ローク)が帰って来た。
母と会ったことが、兄にどういう心境の変化をもたらしたのか。。詳しいことは一切語られません。

変わってしまった兄の姿にラスティ・ジョーンズ(マット・ディロン)の心は揺れます。
「カリフォルニアで会った母親は自分に似ていた」と話す兄に
「じゃ、オレにも似てるな」と聞く弟。兄は黙って笑うだけで、それには答えません。

兄に憧れるラスティ・ジェームズは何度も人に聞くのです。
「オレは兄貴に似てるか?」と。そしてその度に周囲の答えは「ノー」

兄に憧れながらも、兄のようになれないことにいらだつ日々。
危うい若者の姿をマット・ディロンがナイーブに演じます。この頃彼はまだ10代ですね。若くてすごくいい感じ。
あ、眉毛繋がってますけどね(笑)


一方主役であるマットを食ってしまったと言われるミッキー・ローク。寡黙で繊細な演技が光ります。


タイトルのランブルフィッシュとは金魚に似た闘魚で、仲間同士でも攻撃し殺してしまうという魚。
劇中、ペットショップの水槽の中を泳ぐランブルフィッシュは、全編モノクロの作品中唯一色を放ちます。
兄は色盲という設定。モノクロの世界は、兄の見る世界だったのかもしれません。
そして色のついたランブルフィッシュは、自分の生きる場所を探し求める兄自身の姿でしょうか。

ランブルフィッシュは狭い水槽の中にいるから戦おうとするんだ。河にいたなら戦わなくてすむのに…。」
そう言って水槽を眺める兄が最後にとった行動とは。。。


衝撃的なラストシーンがほろ苦く心に残ります。
生き急ぐ青春。当時この映画に陶酔する若者も多かったんじゃないでしょうかね。

尾崎豊も憧れた映画だとか。なんとなくわかる気がします。


マット・ディロンの恋人にセーラー服姿も初々しいダイアン・レイン。ピチピチ(←死語?)でとにかく可愛い!
不良仲間に髪の毛フサフサのニコラス・ケイジ。ちょっとやなやつ。
ソフィア・コッポラダイアン・レインの妹役で登場。申し訳ないけど姉妹に見えませんから(≧∇≦)

何気にファミリー総出でしたね。



★★★*☆