しまんちゅシネマ

映画ノート

ウォルター少年と、夏の休日

2003年(米)監督・脚本:ティム・マッキャンリーズ出演:ハーレイ・ジョエル・オスメントロバート・デュヴァルマイケル・ケイン/キラ・セジウィック/ニッキー・カッ  ト/エマニュエル・ヴォージア/ジョシュ・ルーカス/マイケル・オニール【ストーリー】1960年代初頭のアメリカ。女手一つで育てられた14歳の少年ウォルターは、この夏休みの間、母の都合で2人のおじいさんが住むテキサスの片田舎へ預けられることになった。だが、そこに待っていたのは、家にテレビもなく周囲に友達もいない無愛想で頑固一徹なハブとガースのマッキャン兄弟。こうして彼ら3人は互いに戸惑いを感じながら、ぎこちない共同生活を始めることに。そんなある晩、ウォルターは屋根裏部屋で古い女性の写真を発見する。それには、マッキャン兄弟の壮大な過去が秘められていたのだった…。
■感想
日本の映画友のMっちが、久々の100満点!と大絶賛だったので観ました。
なるほどいい映画でしたね。早くからレンタルリストに挙げておきながら観てなかったことを後悔しちゃったな。

 

「テラビシア~」に引き続き、少年の成長物語と言えるものですが、本作で少年の成長を助けたのはおじいさん二人。

 

ウォルター少年(ハーレイ・ジョエル・オスメント)は、ある夏休みの日、おじいさん二人の住む片田舎に預けられることになります。

 

このおじいさん二人というのがロバート・デュヴァルマイケル・ケイン
頑固者で無愛想。時々やってくるセールスマンを銃で追い返すという豪快なハブとガースのマッキャン兄弟!

 

物語は「ビッグフィッシュ」に似たところがあると思ったのですが、おじいさんの若かりし頃の武勇伝とロマンスがウォルターに話して聞かせる内容として挿入させる構成です。

 

少年には父親がいません。いつも男に泣かされ、それでも男を求めてしまうダメな母親(キラ・セジウィック)に育てられたウォルター少年にとって、老兄弟はまさに父親の役割を果たしたのでしょう。
おじいさんから聞かされるおとぎ話のような昔話から、少年は豪快さと優しさと、人を愛する気持ち、そして人を信じる気持ちを学んでいきます。
毎日に何も楽しみを見いだせなかった黄昏老兄弟もまた、少年との暮らしを通して、人生を楽しむことを新たに学び、
信頼され責任をもつことに心を輝かせるようになるのですね。

 

二人の老兄弟と少年が心を通わせ、互いに大切な存在となっていく過程が感動的で気持ちいい。

 

登場する犬たちが、また可愛いいの何のって。とくにフレンチブルドッグのワンちゃん!
この間抜けな顔がたまらんです。可愛いわ~。
他にライオンや豚も出てくるんだけど、動物たちをみてるだけでも癒されます。
田舎のノスタルジックな風景もいいですね。

 

ウォルター少年を演じるのは天才子役と言われたハーレイ・ジョエル・オスメント君。
この頃って可愛いのか可愛くないのか分からないですね(笑)
演技は上手いのでしょうけど、うーーん、フレディ・ハイモア君で見たかった感じw

 

老兄弟を演じたロバート・デュヴァルマイケル・ケインは流石の存在感で
互いに信頼し、肩を寄せ合う老人の寂しさと優しさも感じる素晴らしい演技。

 

最後は清々しい涙とともに観終えることが出来ました。
脚本がいいのでしょうね。思った以上にスケールも大きく、気持ちのいい作品でした。
こういうのいいなぁ。



★★★★*