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映画ノート

ゴッドファーザー


1972年(米)監督:フランシス・フォード・コッポラ原作:マリオ・プーゾ出演:マーロン・ブランドアル・パチーノジェームズ・カーンジョン・カザールダイアン・キートン   ロバート・デュヴァルリチャード・カステラーノタリア・シャイアスターリング・ヘイドンジョン・マーリー【ストーリー】シシリーからアメリカに移住し、一代で財を成したドン・ココルレオーネ。三男のマイケルはひとり堅気な人生を送ろうとしていたが、敵対するファミリーにドンが襲われ重傷を負った時、彼は報復を決意する。そしてニューヨークは抗争の場と化していった……。
■感想

「観るべきシリーズ」第一弾! これは何がなんでも観なきゃダメっしょ!(笑)


これまで曖昧にしか観てなかった「ゴッドファーザー」。
映画好きの誰もが絶賛する作品!!  確かに名作でした~!!(笑)

マフィアものという意識が強く避けていた部分があったのですが、これただのドンパチものとは違ってました。
巨大なマフィアの内幕を描いたマリオ・プーゾのベストセラーの映画化である本作は、
絆を大切にする家族の愛の物語でもあるんですね。

シシリーからの移民であるドン・コルレオーネはアメリカでイタリア系マフィアのファミリーのドンとして君臨。
冒頭、庭での結婚式が華やかに行われる中、屋敷の中で、相談者であるイタリア移民たちの相談に応じるドン。


これだけのシーンで、彼らの暮らしぶり、家族の結びつき、マフィア稼業のスタンスやドンの人柄などまで想像できてしまう。巧い作りに引き込まれました。

ドンを演じるのは言わずと知れたマ―ロン・ブランド
マフィアのボスと言えば、もっとすごみのある大男を想像しそうですが、その喋りはむしろ穏やか。
それでも必要とあれば、冷徹な手段にも打って出る恐ろしさを持ち合わせており、
それは映画界のプロデューサーのベッドに仕込んだ馬の生首のシーンだけでも十分理解できます。

三男のマイケルを演じたアル・パチーノには真から痺れますね。
堅気の道に身を置くことを望んでいたマイケルが、父であるドンの襲撃を契機に動き始めるのですが、
冷静で頭が切れて、肝の据わったマイケルには、すでに後に組織のドンとなる素質が全て備わっていたのですよね。
柔和な顔から厳しい顔に変化していく様子も見物。しかも彼はこんなに奇麗だったのね。


すでに組織の中で重要な立場にいた長男ソニージェームズ・カーン)との対比もお見事です。

重厚かつ無常な世界感。やるかやられるかの緊迫感。大切なものを守ろうとする家族愛。胸を打つ音楽。
目一杯魅せてもらいました。

三部作の第一弾である本作は、マーロン・ブランドから、アル・パチーノへの世代交代の物語でもありますが、
次回作の「2」はドンの生い立ちから、ドンになるに至るまでが描かれているのだとか。

こちらでよく放送されるのが、この「1」と「2」を合わせた「ゴッドファーザー・サガ」ですが
これはテレビ用に編集されたものなんですね。それでも450分! 
観るにしても「2」を観た後にしたほうが良さそうです(笑)



★★★★*