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映画ノート

ぼくのエリ 200歳の少女

2008年(スウェーデン)監督:トーマス・アルフレッドソン出演:カーレ・ヘデブラント/リナ・レアンダーソン/ペール・ラグナー【ストーリー】オスカーはいじめられっこの12歳の少年。ある日アパートの隣に越して来た少女エリに声をかけられ仲良くなる。しかし彼女は200歳のヴァンパイアだった。
■感想
これはエドガー・ライト監督(『ショーン・オブ・ザ・デッド』)が選ぶ2008年のベストムービーの第一位にランクインしていた
スウェーデン発ヴァンパイア・ムービーです。



12歳の少年とヴァンパイアの少女との恋‥ってことで、他のヴァンパイアものと趣の違うものでした。
昨年、多くの映画祭で賞を獲得し、高い評価を得ているこの作品(トマトメーターも97%です)、
人気の秘密はきっとアーティスティックなラブストーリーとなっているところでしょうね。

 

少女の姿で200年も生き続けているヴァンパイアの少女といじめられっこのオスカー少年。
孤独なもの同士が惹かれ合い、互いを求め合う存在になっていくのですが
ドラマティックでもの哀しい主題歌の効果もあって、この映画、なんとも美しく心を揺さぶられるんですよ。


 

いじめられることの反動からか、殺人事件に興味のあるオスカー。
エリがオスカーに声をかけたのは彼の内に秘めた狂気を感じ取ったからなのか。。
生き血が必要なエリに殺人を犯してでも血を提供してくれる存在としてオスカーに白羽の矢がたったとも考えられます。
なんていったら、ロマンチックじゃないですけどね^^;

 

ピュアなオスカーに対し、エリの心はどうなんだろうかということも気になったんだなぁ。

 

CGが多少変!ではありますが、ホラーにラブストーリーをミックスしちゃったのが斬新で
ヴァンパイア版『小さな恋のメロディ』の趣。面白い作品でした。

 

ちなみに『クローバー・フィールド』の監督によりハリウッドリメイクが決まっているようで、、、
うーん、この美しい作品、できればこのままそっとして欲しいなぁという気もします~。
あ、ヴァンパイアものなので、それなりにグロい映像もありますので、そこのとこよろしく~。



日本での公開予定はまだないようです。
ハリウッド版(2010年)を観る前に、ぜひオリジナルを観てくださいね。





★★★★*