しまんちゅシネマ

映画ノート

モザイクの向こう側・・『ぼくのエリ 200歳の少女』

『ぼくのエリ 200歳の少女』が公開になりましたが、今のところ東京の一館のみの上映とのこと。
ご覧になれた方はラッキーですよね。
 
ところで、この映画のあるシーンがちまたで問題になっているようです。
気になって見直して、気づいたことがあるので記事にしましたが、
これからご覧になる方で、ネタバレを聞きたくない方はスルーしてください。
 
そのシーンというのは、エリが夜中にオスカーのベッドに裸でもぐりこむ↑画像のシーン
眠気眼のオスカーが「ぼくの恋人になる?」(日本語訳は違うかも。ご了承ください)と聞きます。
 
するとエリは一瞬ためらい「私は女の子じゃないの」と言うんですね。
日本語字幕がどうなっていたかは分かりませんが英語字幕は
I'm not a girl.となっていて、てっきり自分がすでに200歳ということを
示唆してるのだと思いました。
 
さらに問題はその後のモザイクシーン
衣服が血で汚れてしまったので、オスカーのママの服を借りて着替えようと
隣の部屋に入ったエリのお着替えシーンをオスカーが覗き見してしまうんですが
モザイクが入っていたのはそのシーンでしょね、多分。
 
薄目をして、モザイクの向こうを確認しようとしたあなた、見えましたか?(笑)
DVD出た暁には自慢の解析器で見てやるぞ!と思った方もいたかもしれませんねw

こちらのものは勿論モザイクはありません。
 
観直してみて、最初は気づきませんでしたが、もう一度良く見ると
なんと十字の手術跡のようなものが見えるんですよ。
あらまぁ~。


で、調べてみると、原作ではやはり男の子という設定らしいですね。
しかしながら映画では、ちゃんとした説明はありません。
製作段階で、そのあたりの説明をした部分も収録したらしいのですが、最終的にカット。
結果的に、原作は否定しないままに、敢えて曖昧に仕上げているようです。
原作者は(映画の脚本も勤めてます)この仕上がりに大満足で「美しい」と涙を流したのだとか。
ということで、原作の持ち味とは違うものになってるのでしょうが、
映画は原作者も承知の上でアダプトされ、よりピュアな輝きを放つこととなったようです。