しまんちゅシネマ

映画ノート


1976年(米)
監督:ダン・カーティス
出演:カレン・ブラック/オリヴァー・リード/バージェス・メレディス/アイリーン・ヘッカート/ベティ・デイヴィス/リー・ハーコート・モンゴメリー
【ストーリー】
夏のバカンスを過ごすため、ニューイングランドの古い豪邸にやって来た一家。だが、伯母(B・デイヴィス)は体調を崩し、夫(O・リード)は何かに憑かれたようになる。妻(K・ブラック)は邸の持ち主である老兄妹から、最上階に住む彼らの母への食事を頼まれるが、その人物は決して彼女の前に姿を現さない。やがて、最初の犠牲者が出た時、邸に異変が訪れた……。(allcnemaより)
ハロウィン・ホラー祭り 5本目
■感想
夏の休暇を過ごすため、期間中豪宅を借りることになった一家を襲う恐怖のお話です。
 
休暇を過ごす家を探していた夫婦は、美しい豪邸に魅せられます。しかも家主は格安の値段を提示
しかし、それは、外に出れない母親を置いていくから、3度の食事を運んで欲しいという条件付きでした。
自分が責任を持つからいう妻マリアン(カレン・ブラック)のために、
家を借りること同意する夫ベン(オリバー・リード
ところがこの家に暮らし始めるや、一家に異変が起こり始めるんですね。
 
無意識のうちに、息子をプールで激しく襲い、あわや溺死というところまで追い込んだ父ベンは
何か見えない力によって操られているように感じ始めます。
それを契機に、一家の命を危険にさらす出来事が次々に。。
 
いや~、面白かった。
この映画の恐怖の対象は、そのものずばり「家」
キャッチコピーは
――家が人間を喰らって生きている―-というもの。
詳しいことは言わないでおきますが。。

家主の残していった老夫人の正体を最後まで見せないところも興味津々
家がひとりでに姿を変え、再生していく様子も、このCGのない時代によく撮ったなぁと感心するし
段々と取り付かれていくオリバー・リードやカレン・ブラックの演技も怖くて見もの
カレン・ブラックなんて段々に時代を感じさせる美しい衣装を身に着け始め、
家と同化していきますからね。怖い怖い。
 
一家のおばエリザベスを演じたのはベティ・デイヴィス
死に間際の演技のうまいこと。
 
この映画の面白いのは、お化け屋敷的な怖さではなく
一家が次第に信頼関係を失っていくところが、いたたまれなくて、
どうなっていくんだとハラハラするんですよね。
 
段々に家の正体がわかってくると、なんとか逃げ出して欲しいと切に願うことに
一家の愛の強さにひと時ほっと胸を撫で下ろすのだけど・・・それで終わりにはしてくれない
ラストは驚愕でした。やりきれないものがあるけど映画としては面白すぎ!