しまんちゅシネマ

映画ノート

マーティ


1955年(米)
監督:デルバート・マン
出演:アーネスト・ボーグナイン/ベッツィ・ブレア/ジョー・マンテル/エスター・ミンチオッティ/ジェリー・パリス
 
■感想
プレオスカー特集 9本目 
あれ?今頃観たんかいシリーズだろって感じですが
昨日ノミネートが発表されたアメリカ映画俳優組合賞で、
主演のアーネスト・ボーグナイン功労賞を受賞したので
一応プレオスカーシリーズに加えちゃいました。
 
ニューヨークの下町を舞台に、いけてない男女が織り成す恋愛模様を描く、ヒューマンドラマです
肉屋で働く34歳のイタリア系青年マーティ(アーネスト・ボーグナイン)は
家でも職場でも「結婚はまだ?」と急かされ 焦る毎日。
どうにかしようと女の子を誘ってみても断られるし、
どうすりゃいいのよ僕チン 状態なんだね。
そんな折、母に勧められダンスホールに出かけたマーティは
男に振られ一人涙を流す女性クララ(ベッツィ・ブレア)と出会います。
コンプレックスを持つもの同士 意気投合していくのだけど
何故か友人もお母さんもクララを気に入らない
さて、どうするマーティ


マーティを演じるアーネスト・ボーグナイン
ちょっぴり恐持ての容姿を活かした悪役キャラで人気の人らしいですが
本作では顔は不細工だけど、心優しいマーティを好演し
アカデミー、カンヌで主演男優賞を受賞という快挙を成し遂げています。
映画としてはとっても地味なのに
マーティの焦りも、八方塞がり感も理解できるし
クララと出会って、通じるものを感じ、
おしゃべりが止まらない、そんなマーティに「ある ある」と微笑ましくなるんですよね。
 
映画の中で、やたらとブス扱いのクララだけど、どこがブス?
地味なメーク 控えめな表現でコンプレックスを持つ女性を演じて
彼女もまたうまい。
 
戸惑い、憂い、期待に胸を膨らませ・・
そんなどこにでもある出会いを、ありのままに描いているところに感心します。
この映画、そうした男女の心の機微だけじゃなく、
親子の関係もリアルに描いていて興味深いの
嫁に気を遣って母親を追い出してしまう従兄弟が最後に
葛藤から怒りをぶちまける様子や、マーティの決断 などに
ちゃんと分かってくれてよかった~と嬉しくなる
ちょっといいお話でした。
 
 
 
さて、アメリカ映画俳優組合賞はテレビで授賞式を放送してくれるので
今のアーネスト・ボーグナインさんを見るのが楽しみ!
 
ちなみにアメリカ映画俳優組合賞のノミネートで
目新しいと思ったのは
主演女優賞候補に『コンビクション(原題)』のヒラリー・スワンク
助演男優賞に『ザ・タウン』のジェレミー・レナーがノミネートされたことですね。
特にジェレミーの演技はとても良かったので、受賞に期待!
 
 

明日はヒューストンに野暮用で行くついでに
一泊してちょっと遊んできます
ご訪問 コメント返し遅れ気味ですみません