しまんちゅシネマ

映画ノート

僕の大切な人と、そのクソガキ

 
 
先日クエンティン・タランティーノ2010年のお気に入り映画を発表しましたね。
その20本がこちら
■1.『トイ・ストーリー3
■2.『ソーシャル・ネットワーク
✿3.『Animal Kingdom』(原題)
■4.『I Am Love』(原題)
✿5.『塔の上のラプンツェル』[3月日本公開]
■6.『トゥルー・グリット』[3月日本公開]
■7.『ザ・タウン』
✿8.『Greenberg』(原題)
■9.『Cyrus』(原題)
✿10.『エンター・ザ・ボイド
■11.『キック・アス
✿12.『ナイト・アンド・デイ』
□13.『Get Him To The Greek』(原題)
■14.『The Fighter』(原題)
■15.『キングス・スピーチ』[2月日本公開]
■16.『キッズ・オールライト』[GW日本公開]
✿17.『ヒックとドラゴン
□18.『ロビン・フッド
□19.『Amer』(原題)
□20.『ジャッカス3D』
 
今月はこの中から、気になるところを順次紹介していきます
今日は9位にランクインの『Cyrus』
 
 
 
2010年(米)
監督:ジェイ・デュプラス/マーク・デュプラス
出演:ジョン・C・ライリー/ジョナ・ヒルマリサ・トメイキャサリン・キーナー/マット・ウォルシュ
 
■感想
妻(キャサリン・キーナー)に去られて7年、暗い日々を送るジョン(ジョン・C・ライリー)が、
ついに出会った魅力的な女性には、21歳の息子がいた!という話。
 
いや、息子がいてもいいんですよ。中年同士の出会いですから
でもこの息子サイラスが、母親(マリサ・トメイ)に異常な愛情を持つマザコン青年で
ジョンの恋路を邪魔するんですな。
 
サイラスを演じるのが『スーパーバッド 童貞ウォーズ』のジョナ・ヒル
でかい図体のわりに、どこか未成熟なところを感じる風情で
一方で母親の愛を留めるためには、頭脳的かつ計画的にジョンを排斥しようとする青年。
目が笑ってないのも不気味で、その一筋縄でいかないキャラクターつくりは見ものです。
 
母親マリサ・トメイは、ジョンを愛し、自分の幸せもつかみたいと思う一方で、
シングルマザーの負い目からか息子を保護しすぎるきらいがある。
しかも、「え?この母子って?」と、その異様な関係には緊張感を感じるところ。
 
中年男ジョンが、母子に翻弄される姿をユーモラスに描きつつ
3人それぞれが自分の道を模索する姿を温かい視線で見つめているの心地よいのです。
 
ジョンがやけっぱちながら、自分に正直に、サイラスにも真っ直ぐに対応するシーンには感動。
ジョン・C・ライリーインディペンデント・スピリット賞でも主演男優賞にノミネートされてましたね。
 
トマトメーター80%
これは思った以上に良かったですよ。お勧め!
でもこのメンバーでは日本公開は難しい?