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映画ノート

フランケンシュタイン


 
ゴッド・アンド・モンスター』でイアン・マッケランが演じたジェームズ・ホエール監督によるモンスター・ホラー。
フランケンシュタインのオリジナルになる作品です。
 
フランケンシュタイン (1931)アメリ
監督:ジェームズ・ホエール
出演:ボリス・カーロフ/コリン・クライヴ/メエ・クラーク/ジョン・ボールズ/エドワード・ヴァン・スローン
 
■感想
永遠の生命を追い求めるフランケンシュタイン博士は、幾つかの死体を組み合わせて人造人間を造り上げることに成功した。
だが、その頭蓋に収められたものは、殺人者の狂った脳髄だった……。(allcinemaより)
 
大昔に見た記憶はあるし、リメイク版とも重なってしまってたけど
ようやく「元祖」を観ました。

 
フランケンシュタイン博士が、その追求心から作り出してしまった人造人間、フランケンシュタイン
けれどもその脳髄は殺人者のもの
彼は自分を痛めつけようとする者を殺害し脱走
悲しいのは、無垢な少女との出会いが悲劇になる瞬間です

1931年製作の古典であるにも関わらず、フランケンシュタイン誕生の瞬間の映像は古さを感じません。
その後も元祖としてすっかり定着したフランケンシュタインの造形も素晴らしいですよね。
殺人者の脳を持つ邪悪さと、生まれたてのイノセントさの両方を表現する
ボリス・カーロフの人造人間の演技もお見事。
 
結婚式の祝杯ムードに沸く街中を、
死んだ少女を抱き、悲しみの表情で歩く父親の姿を描くシーン、
クライマックスの燃え上がる水車小屋のシーンが印象的でした。

モンスターを作り出したのは、神の領域に足を踏み入れた人間に他ならない
そういう意味では、今の原発問題に通じるところもあるかもしれません。