しまんちゅシネマ

映画ノート

ドレミファ娘の血は騒ぐ


 

Cinema de しりとり 6回目 【ど】

「ど」から始まる映画、今日は邦画!
黒沢清監督の『ドレミファ娘の血は騒ぐ』観てみました。

 
ドレミファ娘の血は騒ぐ(1985)日本
監督:黒沢清
出演:洞口依子伊丹十三麻生うさぎ加藤賢崇
 
■感想
主演の洞口依子演じる秋子は、高校時代の先輩を慕って上京し
“恥じらい理論”で有名な大学の心理学教授平山(伊丹十三)と出会う。
独自の理論を完成させるために、秋子にゼミへの参加を促す平山だったが・・。
 
黒沢監督といえばホラーだと勝手に思ってたけど、デビュー作はピンク映画だし、
本作も、そもそも日活ポルノ用に制作したものの、お蔵入りとなっていたものを
再編集を施し、成人指定を取り除いて一般公開にもっていった作品だとか。
 
登場人物たちの驚くばかりの棒読みオンパレードに引いたけど、
元がピンク映画なら致し方なし
 
そんな中で伊丹十三が出てるのはちょっと驚きましたが
彼は製作にも関わってるんですね。
伊丹さん演じる心理学教授は、「極限の恥ずかしさ」に対する反応を研究していて
その実験たるや、いけないピンク映画の世界。
そもそも本音は「若い娘を辱め、辱められたらどんなにいいだろう」なんだから、
犯罪ですよ、伊丹さん(笑)
 
ただ、それを成人ものにせず、青春映画にしちゃってるところがミソで
映画的に好ましいと思うかどうかは、好みの分かれるところでしょうか。
 
途中差し込まれるざらついたビデオ映像は、のちのホラー作品を思わせる感じ。
ストーリーもあってないようなもので、「いきなり歌」な展開は好みじゃなかったけど
シュールだけど、牧歌的という独特の雰囲気ですね~。
フランス映画に詳しい方には、ゴダール的と映るようです。
そういうのが分かるようになりたいな。
 

この映画の魅力は、洞口依子ちゃんの可愛らしさにつきるでしょうね。
「実験」風景は、ロリ好きにはたまらんでしょ。
 
昨日に引き続き、ちょっとエロい作品でしたが
80年代に青春を過ごした方には、レモンの香りがするかもです。