しまんちゅシネマ

映画ノート

10億ドルの頭脳

 
ビバ!敬老!!!
ジサマも若い頃はあったのよ~。ってことで、今日は若きマイケル・ケインさまいってみよ~。
スパイアクション“ハリー・パーマー”シリーズの第3作目をケン・ラッセルが監督した『10億ドルの頭脳』です。

 
10億ドルの頭脳(1967) イギリス
監督:ケン・ラッセル
出演:マイケル・ケインカール・マルデンエド・ベグリー/フランソワーズ・ドルレアックオスカー・ホモルカスーザン・ジョージ

マイケル・ケインが英国諜報員ハリー・パーマーを演じる前2作は残念ながら未見なのと、
こちらではレンタルされてないのよね。
なので、いきなり3作目に飛んだんだけど、本作ではハリーはなんと、諜報局をやめ
浮気調査なんかをする私立探偵になってました。 流石ケン・ラッセル(笑)
どうやらあまり羽振りのよろしくないハリーのもとに、ある日依頼者不明のお仕事が舞い込みます。
電子音の電話の指示に従ううち、水筒に入った卵を持ってヘルシンキに飛ぶことに。
そうこうするうちに、ソ連壊滅を画策する過激な反共組織の陰謀に巻き込まれていくというお話ですね~。
 
 
まず最初の舞台となるヘルシンキが寒そう。
そこでハリーを出迎えるのが、アーニャというカトリーヌ・ドヌーブ似の美人さん
と思ったら、ドヌーブの実の姉のフランソワーズ・ドルレアックだったのね。
ヘルシンキの雪原をスノーモビルをかっ飛ばすアーニャがカッコいい。でも寒そう。
 
あれよあれよという間に、元のお仕事に帰り咲くことになるハリー。
いちいち契約書にサインするのが、流石国家公務員w
タイトルの10億ドルの頭脳というのは、ソ連壊滅を企てるテキサスの大富豪の所有する
巨大な電子頭脳のことでしたが、なんせ一昔前の代物ですから、めちゃアナログです。
 
 
それにしても、ケン・ラッセルって、変態っぽい映画をとる人かと思っていたら
初期にはこんなスパイ映画なんて撮ってたんですね~。
でも博士の家の壁にエロい絵が描かれてたり、
アーニャがハリーを殺そうとしたところ気づかれ、二人もみあいになるシーンで
アーニャのミニスカートの脚にカメラが寄ってたり、そのあたりがらしいところでしょうかw

ケインさまは、オースティン・パワーのモデルと言われるクロぶち眼鏡で、プチ二ヒルに決めてるんだけど
冒頭からコーンフレークス暮らしを垣間見せたり、アーニャにも早速依頼金を請求したりと
なにせ、ちょっとお金に困ってるw スパイものなのに、生活感が漂っててウケる(笑)
 
そんなスパイが主人公でありながら、映画はスケールがデカいというか騒がしい。
ソビエトの諜報部隊やら悪の組織やらが入り乱れ
どたばたしてるうちに終わっちゃった~という印象です。あ、オチは可愛かった♪
 
それにしても、アーニャを演じたフランソワーズ・ドルレアックは、この後事故でお亡くなりになっていて
本作が遺作になっちゃったんですって。美人姉妹だったのに残念ですね。