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映画ノート

100歳の少年と12通の手紙


オスカーを騒がせそうなイイ男 マックス・フォン・シドー


エクソシスト』のメリン神父で知られるマックス・フォン・シドー
9.11をテーマにした再生ドラマ『ものすごくうるさくて、ありえないほど近い』でオスカーの
期待がかかっていますね。
お涙ちょうだいな911ものは嫌だけど、スティーヴン・ダルドリー監督となると話は別。期待してます。
 
今日はマックス・フォン・シドー出演の最近の作品から『100歳の少年と12通の手紙』
 
100歳の少年と12通の手紙(2009) フランス
監督:エリック・=エマニュエル・シュミット
出演:ミシェル・ラロック/アミール/マックス・フォン・シドー/アミラ・カサール/ミレーヌ・ドモンジョ
  コンスタンス・ドレ/ジェローム・キルシャー
 
白血病で余命わずかとなった10歳の少年が、
ある女性との出会いを通し、残された日々を輝かせていくというドラマです。
 
10歳で死んでしまうなんてなんて理不尽なんだろ。
きっと誰もがそう思うでしょう。
でも人間はいつかは死ぬんですよね。
だとすると、与えられた時間をどう生きるかが大切
そんなことを教えてくれる作品です。
 

この映画が面白いのは、タイトルにもなっている部分なんですが
それは少年と交流することになるピザ屋のローズが
1日を10年と考えて日々を過ごし、その10年間の人生を毎日神様宛の手紙にしたためる
ということを提案するところから来てるんですね。
 

一日に10歳年を取ることから、オスカーは恋する相手に思いを打ち明けたり
大人が辿る人生を疑似体験する。
そうして、残りの日々を輝かせていくと同時に
次第に体力が落ち、動けなくなる自分も受け入れるんですね。
手紙を書くことで自分をみつめ、両親の悲しみを受け止めていく様子も感動的です。
 
でもこの映画ちょっと変わっているのが、ローズにまつわる描き方でして
自分のプロレスラー時代の思い出を語るシーンはユーモアたっぷり。
まるで飛び出す絵本のような強烈なファンタジーなのがユニークです(笑)
原作者自身が監督を務めているとあって、
それらも小説の持ち味を表現してるんでしょうね。
 

 
マックス・フォン・シドーは優しい病院長を演じていました。定年はないのかな(笑)
 
オスカーの死は悲しいけれど、オスカーとの出会いはローズの優しさを引き出し
オスカーが豊かな心で死を迎えられたことは何よりも両親の心を癒したことでしょう。
良い映画だったと思います。
 
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  さんきゅ