長く熱い週末<未>
今日もグッド・フライデイ繋がり。
ロンドンを舞台に、暗黒街を仕切る男が体験することになる、
グッド・フライデイからの二日間を描く日本未公開作品です。
長く熱い週末
1980年(イギリス)
原題:The Long Good Friday
監督:ジョン・マッケンジー
出演:ボブ・ホスキンス、ヘレン・ミレン、エディ・コンスタンティーヌ、デイヴ・キング、ピアース・ブロスナン
ロンドンの暗黒街を牛耳るハロルドを演じるのはボブ・ホスキンス。
美しく賢い愛人(ヘレン・ミレン)と暮らすハロルドは
更なるビジネスの拡大を図るべく、ニューヨークマフィアのチャーリーと契約を交わす段取りだ。
ところがハロルドの周りで思わぬ事件が続けざまに起きる。
昔馴染みでもある部下が殺され、ハロルドを狙ったと思われる爆破事件が続発
誰が何のために?しかも、なんだってこんな大事な時に!!
日本未公開、未DVD化ながらトマトメーター95%、
英国誌が選ぶ「犯罪映画」オールタイム・ベスト25の19位に選ばれるなど
高い評価を得ている作品です。
ハロルドを亡き者にしようとしているのは誰なのかを追っていくストーリーだけど
一連の事件の原因となるものが冒頭で描かれるというのも構成の面白さです。
殆ど台詞のないそのシーンは、情報が詰まっているため一瞬たりとも見逃せません。
単純にグッド・フライデイからの二日間を描く作品かと思いきや、
ハロルドが裏切り者をユダと呼んだり、手に杭を打つシーンがあったり
ちゃんと「キリストの受難」を投影しているんですね。
何よりも理不尽なラストシーンに、その意味合いを痛感させられるのも上手いところで
ホスキンスさんの万事休すの表情が最高でした。
人気の理由は、ホスキンスさん演じるハロルドの魅力にもあるでしょうね。
オールドファッションで残虐性もあるけれど、仲間を大事にし義理人情に厚いハロルドのクルクル変わる表情に目が離せない。
ヘレン・ミレン演じる愛人ビクトリアも、死の危険におののきながらも、ハロルドを男前にサポートする姿が健気でカッコいい。
脇ではまだ駆け出しの若きピアース・ブロスナンが色気と残忍な不気味さを漂わせるIRAのテロリスト役で登場します。
プールのシーンでギャランドゥーな裸体とともに、なかなかのインパクト(笑)
テーマ曲となるフランシス・モンクマンのスコアもアップテンポでカッコいいんですよね~。
どこかで聴いたことあると思うのだけど思い出せない。判る方いますか?
曲は30秒くらいから始まります。
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これは面白かった。DVD化を希望したい一本ですよ。