しまんちゅシネマ

映画ノート

決死圏SOS宇宙船

今月のキーワード「地球」でもう一本。
『アナザープラネット』を観たときに教えてもらった『決死圏SOS宇宙船』を観ました。
未知の惑星を探査した宇宙飛行士が知ることになる恐怖を描く
日本未公開のSF特撮映画です。


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決死圏SOS宇宙船
1969年(イギリス)
原題: Doppelgänger
監督:ロバート・パリッシュ
出演:ロイ・シネス、イアン・ヘンドリー、パトリック・ワイマーク、

【ストーリー】
太陽を中心に地球と正反対の位置に未知の惑星が発見された。
二人の宇宙飛行士が探査に赴くことになるが・・。


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太陽の反対側に、地球にそっくりの惑星が発見され
科学者は、二人の宇宙飛行士を探査に送り込みます。
さて、宇宙飛行士は何を見たのか、ということだけど
ここからが不気味かつサスペンスフルで面白すぎる。
たいていの映画サイトで、ここまではあらすじに入れてるので書きますが
宇宙飛行士は惑星に不時着し気を失います。
そして目を覚ますとそこは地球。飛行士の一人グレン・ロス(ロイ・シネス)は
「どうして帰って来たんだ」と責められるんですね(笑)
困惑するロス。でも彼は気づくんです。何かがおかしい・・と。

いや~、不気味。そして何とも不条理なお話で最高に面白かった。
これ、邦題がこんなわけわからんものになってるのは
原題の『ドッペルゲンガー』だと、内容を想像できちゃうからかしらね(笑)

『アナザープラネット』でもうひとつの地球について説明されていた
ミラーイメージというのは、本作の考えが元になってるのは間違いないでしょうね。
これを観てようやく理解できた。
そこがわかると、『アナザー~』で疑問として残った部分にも、
自分なりの答えを見つけることが出来た気がするんですよ。
『アナザープラネット』をご覧になる方には必見だと思います。
両者はミラーイメージのようなものですから♪

原案/製作のジュリー・アンダーソン
サンダーバード』などの
人形を使った特撮モノで知られる方らしく、リアルで迫力のある特撮や、
ディテールに拘った映像も見ごたえがありました。
冒頭のスパイシーンは『ミッション・インポッシブル/ゴースト・プロトコル』で
ジェレミー・レナーが使った網膜カメラのアナログ版とも言えるもので面白かった。
古い映画を知ることで、新しい映画をさらに楽しめるなぁと痛感します。

★★★★