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映画ノート

ハッピーニート おちこぼれ兄弟の小さな奇跡<未>

11日に発表されたフェニックス映画批評家協会賞で
The Overlooked Film of The Year(見落とされた映画賞)という賞に
『キャヴィン』
『ハッピーニート おちこぼれ兄弟の小さな奇跡』
『The Perks of Being a Wallflower』
『Safety Not Guaranteed』
『Sound of My Voice』
の5本が選ばれていました。

丁度TiVoが私も見落としていた『ハッピーニート~』を録画してくれてたので観てみました。
いや~、これ面白かったわ。




ハッピーニート おちこぼれ兄弟の小さな奇跡
2011年(アメリカ)
原題:
Jeff, Who Lives at Home
監督:ジェイ・デュプラス/マーク・デュプラス
出演:
ジェイソン・シーゲルエド・ヘルムズ、ジュディ・グリアスーザン・サランドン



本作は邦題の通り、(ってか、邦題説明しすぎw)ニートの弟とその兄のふたりのおちこぼれ兄弟が小さな奇跡によって再生していく姿を描くハートウォーミングコメディ。
監督は『僕の大切な人と、そのクソガキ』のジェイ&マーク・デュプラス兄弟。
マーク・デュプラスは先日観た『セイフティ・ノット・ギャンティード(原題)』の主人公を演じてました。

30歳を過ぎたジェフ(ジェイソン・シーゲル)は映画『サイン』の影響で、いつか何かとても大切なことが起こると信じ、その鍵を見逃さないようにしようと家で一日を過ごす男。
そんなジェフを心配する母親(スーザン・サランドン)は、誕生日のある日、ジェフに買い物に行って家の修理をするように指示。
奇しくもその日間違い電話を受けたジェフは、間違われた「ケヴィン」に鍵があると確信。
一方、兄のパット(エド・ヘルムズ)は妻(ジュディ・グリア)が他の男といるところを目撃し後をつけるが・・・




父親を早くに亡くした兄弟とその母親、兄のパットは結婚生活がうまくいってないし
弟は引きこもりだし、母親も女としても母としても不幸な自分を自覚している。
映画は、そんな一家がそれぞれの問題に対処するある一日を描くのですが
終盤に来て、その日がこの親子にとって奇跡に導かれた運命の一日だったと気づくことになります。

奇跡と言ってもベタベタなファンタジーにはしていなくて
結局は親子それぞれが、家族によって励まされ、勇気を振り絞ることで
自分の殻を破り幸せを掴むという描き方に好感が持てるんですね。
バラバラだった親子が繋がり、再生に向かう姿にじんわり感動する、いい作品でした。

個人的には『サイン』は宇宙人とアルミの帽子のあたりしか覚えてなくて
ジェフのいう奇跡との繋がりがわかりにくかったのが残念。
『サイン』を見直さなくちゃと思った次第。

DVDスルーになったようだけどお薦めですよ。


★★★★