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映画ノート

サウンド・オブ・マイ・ヴォイス/Sound of My Voice(原題)

昨日はブラピの『Killing Them Softly』を観にいったのだけど、私にはどうにも眠い映画で、感想が書けそうにないのよねぇ。
代わりに、昨日に引き続いてフェニックス映画批評家協会賞の見落とされた映画賞から
『アナザー・プラネット』のブリット・マーリングがカルト教団の謎の指導者を演じる『サウンド・オブ・マイ・ヴォイス』を紹介します。



サウンド・オブ・マイ・ヴォイス
2011年(アメリカ)
原題:
Sound of My Voice
監督:ザル・バトマングリー
出演:
クリストファー・デナム、ブリット・マーリング、ニコール・ヴィシウス


新聞記者として働くピーター(クリストファー・デナム)は恋人のローナ(ニコール・ヴィシウス)とともに、未来からやってきたと主張する若き女性指導者マギー(ブリット・マーリング)率いる地下室にこもって活動する謎の教団を調べ始める。そして、二人は自らが信者として教団に潜入し、マギーの正体を暴こうとするが。


監督のザル・バトマングリーは『アナザー・プラネット』の監督マイク・ケイヒルと共に『アナザー~』の元となる映画を作りブリット・マーリングがその作品に感銘を受け、二人の映画作りに参戦したという大学の仲間だそうで、今回はザル・バトマングリーが初監督。マーリングはここでも共同で脚本を書いてます。

レッド・ステイト』『マーサ、あるいはマーシー・メイ』など最近カルト集団について描く映画が増えてるような気がしますね。
日本でもオウムに関する映画が作られるとか?



教団を率いるマギー(マーリング)が未来から来たと主張してることは眉唾ものなんですが
美しく儚くも見えながら、鋭く信者のトラウマを見抜くマギーは神秘的で
ミイラ取りがミイラになるがごとくマギーに惹かれ始めるピーターはじめ、
信者が狂信していくのもわかるような気がする。
一方で恋人ローナや教団の調査をする司法省の役人の存在により
危険をはらんだ教団の裏の顔を垣間見せたかと思えば
スーパーナチュラルな見せ方でやっぱり本当なのかと思わせたり。

潜入がバレるかもしれないというドキドキと、マギーの正体を知りたいという興味とで
飽きることなく見ることになりました。

ただね、ここで終わるか?というマル投げのラストはいただけない。
『アナザー・プラネット』もそうなので、得意のパターンかもだけど
観客に考えさせようとして謎を残すにしても、もう少し「あぁそういうことなのね」と
納得できる何かが欲しいよねぇ。

途中目を背けたくなるシーンが2箇所。
一つのシーンは必要性も理解できるけど、ちょっとやりすぎで悪趣味に感じる。
食事しながら観ないようにね。

★★★☆