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映画ノート

グランド・イリュージョン




グランド・イリュージョン(2013)アメリ
原題:Now You See Me
監督:ルイ・ルテリエ
出演:ジェシー・アイゼンバーグマーク・ラファロウディ・ハレルソンメラニー・ロランアイラ・フィッシャーデイヴ・フランコマイケル・ケインモーガン・フリーマン
日本公開:10/25

ジェシー・アイゼンバーグはマジック、ウディ・ハレルソンは催眠術を駆使したメンタリスト、セクシーなアイラ・フィッシャーは脱出系、デイヴ・フランコはスプーン曲げや鍵開けで詐欺まがいの小金稼ぎ
それぞれの分野で活躍する4人に謎の招待カードが届き、スーパー・イリュージョニスト、4フォースメンが集うことになります。




メンバーはラスベガスでショーをしながら、遠く離れたパリの銀行から現金を奪う。
捜査に乗り出すFBI捜査官にマーク・ラファロメラニー・ロラン
トリックを明かすことに人生をかける大御所にモーガン・フリーマン

豪華なイリュージョンで派手な犯罪を見せ、FBI捜査官との攻防をスピーディなアクションで展開させつつ、トリックの謎に迫ると言う作品。個人的にはトリックを明かされても全部は飲み込めなかったのだけど(笑)、このキャストだし、笑いどころもあり楽しめました。

ただね、終わってどんな映画だったかと振り返ると、深みはないことに気づくんですね。
例えば同じようにイリュージョンを利用したマジシャンを描いたノーランの『プレステージ』は、トリックのために自分のアイデンティティを偽ることも厭わない男たちの人生をかけた闘いが描かれ、凄く深いドラマに仕上がっていた。それと比べると登場人物の背景や葛藤にまるで触れない『グランド・イリュージョン』は中味がなくて物足りない。勿論、4人のメンバーの専門分野を紹介し、3つの派手なトリックを明かし、4人を招集した人物に迫るという内容を115分で見せるのだから仕方ないですが、映画としてはほんの序章に過ぎないという気がします。続編があるのかも。

ちなみに劇中ジェシー君が披露するカードトリックの場面で、パラパラとめくられるカードから観客に任意の一枚を選ばせる というのがあって、客の選んだカードが私が心の中で選んだ一枚と一緒で「え?」って思ったんですよね。どんな仕掛けかわからないけど、その一枚が気になった。
観客自身に「トリックに嵌る」という体験をさせ、映画に引き込む演出は天晴れです。

ジェシー君は相変わらず早口だけど、いつのまにかカッコよくなってきたね。
フランコ君の弟デイヴ君は、これまですぐに死ぬ役や悪役での彼しか見てなかったので、今回ようやくいい役もらえて、今後の活躍が楽しみになりました。

監督は年寄りの扱いが厳しいねw