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映画ノート

【映画】『ニンフォマニアック Vol.2』




ニンフォマニアック Vol.2(2013)デンマーク/ドイツ/フランス/ベルギー/イギリス
原題:Nymphomaniac: Vol. II
監督:ラース・フォン・トリアー
出演:シャルロット・ゲンズブールステラン・スカルスガルドステイシー・マーティンシャイア・ラブーフジェイミー・ベルクリスチャン・スレイターウィレム・デフォー
日本公開:2014/11/01

後半を続けて観ました。
ヒロイン、ジョーを途中からシャルロット・ゲンズブールが演じ、完全にセックス・アディクトと化したジョーの性遍歴が回想の中描かれます。
ジェロームシャイア・ラブーフ)を愛しているのに身体の火照りを抑えきれず
家庭を犠牲にしてまで性に走るジョー。
彼女の中で罪悪感は日増しに強くなり、ジョーは罪深い自分と対峙することになるんですね。



SMや同性愛が描かれたり、局所があからさまに映し出され、映画としてはポルノの域
しかし主軸となるのはセックス・アディクトのため社会に適応できず、抑うつの中生きるジョーの苦悩です。
ジョーはスカルスガルド演じるセリグマンに全てを話すうちに心の安らぎを獲得する。
ま、最後の最後に思いがけない展開が待ち構えているのだけど、そこは置いておいて・・
この映画で言いたいのは
常識や規制など社会のシステムに適応しようとする義務感が、人の心を蝕むこともある ということかな。
自らも鬱を患うトリアー監督ならではの切り口だと思います。

過激な描写もあるものの、それらを演じるのは全てポルノ俳優たち。
そこここにユーモアも散りばめられているため観やすいですね。
SM大王を演じたジェイミー・ベルなど役者陣の普段と違う顔が拝めるのも面白さのうち。

鬱の本質を描くために映画にポルノを持ち込むことに賛否はあるでしょうが
行き着く先は愛 と思うと、これもありかもです。


タイトルの「O」の文字が()となってるのがウケる
何を意味するか・・判りますよね。
()バージョンのポスターも(笑)




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はい、みなさんご一緒に