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映画ノート

【映画】フィンチャー『ゴーン・ガール』はオスカー一番乗り?な面白さ



ゴーン・ガール(2014)アメリ
原題:Gone Girl
監督:デヴィッド・フィンチャー
出演:ベン・アフレックロザムンド・パイクニール・パトリック・ハリス/ タイラー・ペリー/ キム・ディケンズパトリック・フュジット/ キャリー・クーン
日本公開:2014/12/12

結婚5周年の記念日に妻エイミー(ロザムンド・パイク)が失踪し、自宅のキッチンから血痕が発見される。警察は夫のニック(ベン・アフレック)に疑いをかけ捜査を進めるが・・


ギリアン・フリンの同名小説を映画化したデヴィッド・フィンチャーの新作は、妻失踪の謎を解くミステリー作品です。
これすっごく面白かった!


ある日妻が突然姿を消し、部屋には争ったあと
キッチンには血痕まであって、否が応でも最悪な状況が予測される中
事情聴取に応じる夫の様子がどうもスッキリしない。
しかも妻の両親は有名な児童作家で、その代表作である人気作品「アメイジング・エイミー」のモデルが妻エイミーであることから、世間では「エミリーを探せ」的な大センセーションになるのねぇ。



夫怪しいぞ!とは思うものの、ベンアフって、そもそもいい人か悪い人かわかり難いじゃない?
割れた顎は異性関係にだらしなさそうだけど、かと言ってうまく立ち回れるほど利口じゃなさげで(散々w)。
そんなベンアフだから人当たりのよさは単純にいい人なのかとも思え、彼が犯人かどうかさっぱりわからず翻弄されることに。演技としてグッジョブだわな。

謎解きはときに痛快、と思いきやどっひゃーと愕かされたりの
どんでん返しに次ぐどんでん返し
これにさり気にユーモアも交えるフィンチャーの映画作りのうまいこと。
原作者が脚本を担当してるのも強いですね。ただし原作とはラストが違っているとのこと。

IMDbでも8.8と好調な滑り出し。
妻エミリーを演じたロザムンド・パイクもオスカーノミネートありかも。



サイコパスな映画ではあるけれど、夫婦の関係や感情といったものはとてもリアルで
そんなものだよなぁと妙に納得するところのあるシュールなミステリー。
フィンチャー映画では一番好きな一本になりました。
ちなみに原作者のフリン嬢によると、誰も気づかない程度にマイク・ニコルズの『バージニア・ウルフなんかこわくない』を盛り込んでいるとのこと。未見の人は観ておくといいかも。

日本公開は12月!