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映画ノート

【映画】ラブストーリーズ:Them


ラブストーリーズ:Them(2014)アメリ
原題:The Disappearance of Eleanor Rigby: Them
オフィシャルサイト

ジェームズ・マカヴォイジェシカ・チャステイン主演で喪失から始る男女の別れと再生を、男の視点、女の視点から、2つの映画で描きだすラブストーリー・・
のはずなんですが、私が観たものは「Them」バージョン。


 
エリナー(ジェシカ・チャステイン)はあることからコナー(ジェームズ・マカヴォイ)の前から姿を消す
。オフィシャルサイトでは簡単に説明されてるけどw私が観た「Them」バージョンではそれが判るまで結構時間がかるんですよ。そうなると、観客は宙ぶらりんにエリナーの憂鬱を眺めるしかなく、彼女の悲しみに共感したくても共感しようがない。
もしこれ一本で見せるのなら、短くてももっとうまく繋いで欲しかったですが
多分監督は「コナーの涙」「エリナーの愛情」と「Them」の3本で三部作構成というつもりで作ってるんでしょうね。

Themだけを観てしまった感想としては、とにかく端折りすぎ。
エリナーとコナーの関係だけでなく、家族との関係や問題がイマイチわかりにくい。
エリナーの母親役のイザベル・ユペールもなんでプチアル中状態なのかとか結局よくわからなかったし。
そんな中にあって、大学講師役のヴィオラ・デイヴィスはフランクな人柄が、殻に閉じこもったエリナーの心を融かし、エリナーが自然に悲しみに向き合うことを助けていてグッジョブ。

愛し合っていると思っていても、一緒にいては問題が解決しないこともあるんだろうな。
とことん傷ついて、ようやく立ち上がったとき、人の痛みをわかるようになったり
そんな小さな「あるある」を感じさせてくれる作品。
ちなみに監督は無名の頃のジェシカ・チャステインと4年間恋人同士だったそうです。
エリナーをひたすら追うコナーに、監督は自分の思いを重ねたのかな と勝手に想像しちゃったな。
ショートカットのジェシカ可愛いっす。


日本ではちゃんと「コナーの涙」「エリナーの愛情」と分けて公開するようですね。
私も順番に観たかった。