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映画ノート

【映画】プリンセス・ブライド・ストーリー




プリンセス・ブライド・ストーリー(1987)アメリ
原題:The Princess Bride

作品情報

あらすじ
フローリン国の農場に暮らすバターカップは農夫のウェスリーと愛を誓うが、ウェスリーは海賊に殺されてしまい、二度と人を愛さないことを誓う。それから5年後、国の王子に見初められ、気乗りのしないまま求婚を受けることになるバターカップだが・・

トレーラー
プリンセス・ブライド・ストーリー [DVD]

感想

80年代映画特集2本目は『スタンド・バイ・ミー』『ミザリー』などのロブ・ライナーによる『プリンセス・ブライド・ストーリー』。
ピーター・フォーク演じるおじいちゃんが風邪っぴきの孫に読んで聞かせる本の中で、中世を舞台にした御伽噺が展開するという構成で、若きロビン・ライトが初々しくも芯の強いプリンセス(バターカップ)を演じています。

王子との婚約を前に3人組の男たちにさらわれたバターカップを追って
海の向こうから何者かが救出にやってくるあたりから物語は大きく動き始める。
コンパクトな上映時間ながらプリンセスを巡るロマンスは勿論のこと、冒険ファンタジー、復讐劇と内容も多彩。コミカルなホラ話のような味付けも面白い愛の物語に仕上がっています。



これ、公開時には大した評判でもなかったらしいんですが、今ではカルト・クラシックの位置づけでレジェンド的な人気を誇ってるんですって。

人気の理由はまず、語り草になる印象的なシーンと台詞がたくさんあること。
ウェスリー(ケイリー・エルウィズ)とイニゴ(マンディ・パティンキン)の剣の対決シーンは、2人の見事な剣さばきと運動能力の高さに加え軽妙な台詞の応酬も楽しくて、繰り返し観たくなる。
youtubeで検索すると色んなシーンがヒットしますよ。



最近、近くの映画館でもレトロ上映してたんですが、ある映画館では“Quote-Alongs”スタイル(スクリーンにキャプションで表示された台詞を観客が一緒に叫んでいいというもの)で上映されたらしい。多分一番人気はウェスリーの決め台詞「As you wish(仰せの通りに)」でしょ。これ聞くと幸せな気持ちになるもの。
ケイリーはグッドモーニング・アメリカという朝の番組にメンバー再集結で出演したときに、「自分の墓にこの台詞を彫る」と言ってました。「全女性が望んでることだから」って(笑)



キャストで驚きなのが元プロレスラーのアンドレ・ザ・ジャイアント!!
いや~久々。というか映画界に進出していたことも知りませんでしたが、
脇役の中でも結構重要な役を貰っていて、大きな体で、でも気の優しいアンドレが素朴ないい味を出してるんですよ。
先述のTV番組のリユニオンで、ビリー・クリスタルアンドレのホテルで急死したエピソードを笑いながら話してましたが(汗)、そんなことできるくらい愛されキャラだったのが想像できる。
ロビンは寒い撮影の合間に、アンドレがあの大きな手をロビンの頭に乗せて暖めてくれたというエピソードを紹介してました。
映画のどこかユルくて温かい味わいはアンドレの存在によるところも大きいかも。

初めは気乗りせずに聴いていた孫が、次第に話に夢中になって、物語が終わる頃にはおじいちゃんに優しい言葉をかけるくらいに成長しています。
そんな孫とおじいちゃんのサイド・ストーリーも微笑ましかった。