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映画ノート

<span itemprop="headline">【映画】ダン・スティーヴンス『2月の夏』</span>



2月の夏(2013)イギリス
原題:Summer In February
監督:クリストファー・メノール
作品情報

あらすじ
20世紀初頭、イギリス西部。芸術家が集う海辺の街で暮らす人気画家AJと名家の子息ギルバートは親友同士だったが、画家志望の兄を追って街にやって来たフローレンスにそれぞれ恋をしてしまう。やがてAJがフローレンスの心を射止め・・・
トレーラー
フル・ムービー(英語)      
2月の夏 [DVD]


感想
すみませんね。もう少しダン・スティーヴンス映画にお付き合いください。

今日紹介するのは、ダンが『ダウントン・アビー』を降板して最初に出演した映画。
ダンはイギリスの画家アルフレッド・マニングス通称AJの親友ギルバートを演じてまして、2人が同時に一人の女性を愛してしまったことから始る愛憎劇を描くドラマになっています。

興味深いのは、ダンは学生時代、原作者のジョナサン・スミスに演劇指導を受けていて、すでに原作を執筆していたスミスはダンに「もしも映画化されることがあったら君は素晴らしいギルバートを演じるだろう」と話していたらしいんですね。
それから数年後、現実に映画化されることになり、スミスはダンをギルバート役に推薦したんだとか。
勿論ダンは既に『ダウントン・アビー』でスター俳優になってましたが
学生時代からずっと心にあったスミスの言葉を実現することになったというのだから、運命を感じますね。



原作者お墨付きのダンは、ドミニク・クーパー演じるカリスマ性のある新進気鋭の画家AJと好対照に紳士的で優しいギルバートを演じていて、なるほどぴったり。

画家志望の若きフローレンス(エミリー・ブラウニング)を巡る三角関係のお話で、先日の『遙か群衆を離れて』にかぶるところはあるんですが
本作は破滅へと向かってしまうところがやるせない。

ヒロインの行動を理解しがたいところがあり、映画の評判もあまり良くないんですが
アーティストとして才能のあるものに惹かれてしまうのは当然でしょうし
危険な男と分かっても簡単に別れられない時代の苦悩は理解できる。
近くに素敵なダン隊員がいたら、そりゃ心も揺れるでしょう。
ただブラウニングはこの役を演じるにはやや奥行きが足りないか。
二人の男性に生涯愛されるほどの魅力を感じられなかったのは残念。




クーパーとダンはそれぞれ違った形での愛を表現していて上手かった。アーティストを描く映画らしく、風景や音楽の美しさも印象的でした。

ところで、
ダン隊員は、このとき角度によってはかなりポッチャリで今と風貌がまるで違うんだよねぇ。
今は痩せすぎだけど、この中間くらいがいいな。
個人的にギルバートなダンよりも、お茶目で知的で、たまに危険な香りを漂わせる今のダンの方が好みなので、ハリウッド進出は正解だったかと。




プレミアではすでに痩せてて別人。




ちなみにこちらがマニングがフローレンスを描いた絵画です。
実は深くフローレンスを愛していたらしい。