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映画ノート

【映画】ザ・ロンゲスト・ウィーク(原題)

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 ザ・ロンゲスト・ウィーク
(2014)アメリ
原題:The Longest Week 
監督/脚本:ピーター・グランツ
出演:ジェイソン・べイトマンビリー・クラダップオリヴィア・ワイルド/トニー・ロバーツ 
日本公開:未定
 


【感想
クラちゃんを探せ!4本目
考えたらこれまでの3本は全て70年代の設定で、クラちゃんは口髭、ロン毛のワンパターンだった。
じゃ、次は現代版のラブコメでもいってみよーということで、ポスターから選んだのがこれ。

でも主人公はジェイソン・べイトマンで、時代設定は60年代だった(笑)


ジェイソン・べイトマン演じるコンラッドは超がつく富豪だが、わけあって子供の頃から親の所有するホテルに暮らしている。
ところがあることから資金を絶たれた彼は無一文でホテルを追い出されることになり・・


イトマン演じる孤独なセレブ、コンラッドの人生を変えた長い一週間にフォーカスしたドラマです。
クラちゃんは今回はコンラッドの友人のアーティスト、ディランを演じてまして
コンラッドに宿を提供したあげく、恋するベアトリス(オリヴィア・ワイルド)を横取りされるという役どころ。
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まぁね、コンラッドと来たらクラちゃんの警告も無視して、しかも自分が文無しなのも隠してベアトリスに手を出す卑劣な奴なんですが、コンラッドはなぜそんな人間になったのかというのと、彼の人生の修復が見どころのドラマになっています。


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これ「ウェス・アンダーソン・ミーツ・ウディ・アレン」といった風合いで、世間ではそれを批判する人も多いみたい。
確かに音楽やニューヨークの風景などアレン映画風で、作家志望だったりアーティストだったりのプチインテリジェンスな登場人物や、大人になり切れないイタい主人公などもアレン作品に出てきそうなの。

でも正直、笑いどころは少なく会話も洗練されてなくて作品のクオリティはまだまだ。
ところがベアトリスとコンラッドが出会って酒場でダンスするシーンは『はなればなれに』を彷彿とさせるし
60年代のフランス映画のエッセンスを感じさせてくれるのがうれしいんだわ。


「真似」と言ってしまえば身もふたもないけど、「好き」を詰め込んだらこうなったんだろうと
容易に想像できるから嫌いになれない。

人と人の繋がりの希薄さなど気になるところもあるけれど、監督のセンスは感じられる作品でした。

今回モテ男のクラちゃんは女性と別れる時にはヴォルヴォをプレゼントする。
それは別れても罪悪感が軽くなるから。
ヴォルヴォは伏線としていい役目を果たしてました。


日本未公開ながらアマゾンで日本語字幕付きでレンタルできるみたい。



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