【映画】『インシデント・アット・ロック・ネス(原題)』ヘルツォーク主演のネッシー探しドキュメンタリー
インシデント・アット・ロック・ネス(原題)イギリス
原題:Incident at Loch Ness
監督/脚本:ザック・ペン
出演:ヴェルナー・ヘルツォーク/ザック・ペン /キタナ・ベイカー
【感想】
ネス湖のネッシーって本当にいるのかな?
今頃ネッシーかい!と笑われそうだけど
ネッシーのミステリーに迫るドキュメンタリーを制作するというドキュメンタリーを観てしまったのです。
なんか言葉がダブってない?と気づいた方は正解。
実はこれ『ブレア・ウィッチ・プロジェクト』や『トロール・ハンター』に代表される
フェイク・ドキュメンタリーなんですわ。
ドイツの巨匠ヴェルナー・ヘルツォークがドキュメンタリーのプロデューサーとして参加してて、監督のザック・ペン他クルーらとボートでスコットランドにあるネス湖に繰り出すという内容です。
映画の冒頭でも説明されるのだけど、ヘルツォークは危険を冒して映画を作ることでも知られていて
根っからの冒険者でもあるらしい。
監督のザックは『X-MEN2』などで知られる脚本家ですが、こいつがかなりやりたい放題w
ヘルツォークに内緒で模型のネッシーを持ち込んで撮影したりしようとするので
純粋にドキュメンタリーを撮ろうとするヘルツォークとぶつかるわけ
そんな一部始終にもカメラが回っているので、フェイクなのは薄々気づくのだけど
クルーのうち、誰が真実を知ってて誰が知らないかわからないから
ザックの暴言を受けてのスタッフの反応にヒヤヒヤ。
特にヘルツォークがいつ爆発するかとネッシーの登場以上にハラハラさせられるんです。
しかも最後までどこまで本当だったのかわからないところが面白さでした。
この変なドキュメンタリーを記事にしようと思ったのは、ひとえにヘルツォークがかっこよかったから。
映画愛にあふれ責任感の強いヘルツォークいいわぁ。
普段は見ることのない映画つくりの裏側が見えるのも楽しい。
それぞれ自分の仕事にプライドを持つクルーをまとめるの大変そうだけど
この映画みたいに、終わるころには監督を殺してやりたいと思うほどの確執を生むこともあるんだろうな。
でも監督は完全に悪者を演じていたわけで
もしもヘルツォークが全部を知っていたとしたら相当な役者じゃない?
フェイクに気づいたら気づいたで、コメディ的な面白味もありました。
ちなみに、DVDのコメンタリーでも監督とヘルツォークは映画製作の考え方で意見を戦わせ
ヘルツォークは途中退室となったみたい。
演技?本気?いつまでやるんだ~w
映画の中で紹介されていたヘルツォークの『フィッツカラルド』を知っているとより楽しめるシーンもあったようで
これは観なければ。
奥さんが可愛いんだから。