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映画ノート

【映画】フィールド・オブ・ドリームス

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フィールド・オブ・ドリームス(1989
アメリ
原題:Field of Dreams
監督/脚本:フィル・アルデン・ロビンソン
出演:ケヴィン・コスナー/ エイミー・マディガン  / ギャビー・ホフマン/ レイ・リオッタ/ ティモシー・バスフィールド / ジェームズ・アール・ジョーンズ/ バート・ランカスター 

【あらすじ
農場主レイ(ケヴィン・コスナー)は、ある日「それを作れば彼が来る」という声を聴く。
「それ」が「野球場」であることに気づいたレイは収穫まじかのトウモロコシ畑をつぶして
野球のフィールドを作ってしまう。
やがてそこにかつて野球賭博で球界から追われたシューレス・ジョーが現れ、仲間たちと野球を始める・・

【感想
スピリチュアル特集2本目はケヴィン・コスナー主演の『フィールド・オブ・ドリームス』を。

死人が現れて野球を始めるなんて、普通に考えたらかなり怖い話です。
もしも主人公や家族がそれを怖がったら立派なホラーになってしまうのでしょうけど
これはそういうジャンルではなく、ファンタジーな家族ドラマです。

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トウモロコシ畑でレイが聴く声の主が誰であるかはわからない
スピリチュアル的には神とか、守護霊ってことになるでしょうか。
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野球場を作ること、心を癒すこと
不思議な声に従って行動するレイは、その意味を模索します。
誰が来るのか、誰の心を癒さなければならないのか
そうして出会うシューレス・ジョーや作家や町医者は確かに夢半ばで野球をあきらめた面々
気づけばそれらは、プロ野球の選手を目指しながら、現実に阻まれ夢をあきらめた父親にも重なるもの。
旅の末に、レイはついに本当の目的、声の理由を見いだすのです。

長い間のわだかまりが一玉ごとに解けていくような
レイと父のキャッチボールシーンがたまらなくいい。

前に、テレビで小泉 孝太郎さんが、子供のころ父親、純一郎氏と少しの時間でもキャッチボールをしてもらえたことが、親子のかけがえのないコミュニケーションになっていたと話しているのを聞いたことがあります。
父と息子にとってのキャッチボールは心の絆を結ぶ大切なツールなんだろうな。

この映画は親との間に誤解から確執のあるような人が見るとぐっと感じるものがあると思う。
心を開きあうことなく親を亡くした人には一層響くだろう、そんな作品。
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まだハンサム真っ盛りのケヴィン・コスナーも素敵だけど
夫を信じ支える妻アニーを演じたエイミー・マディガンが好き。

シューレス・ジョーを演じたレイ・リオッタは控えめながらうまいし
ジェームズ・アール・ジョーンズ、 バート・ランカスターの両人が短い出演時間ながら存在感を際立たせている。


50年代の野球事情に詳しいと一層楽しめるかもしれない
でも知らなくても、穏やかな郷愁と幸福感が体中に染み渡って心地よい。

野球好き、親子の関係に悩む人、映画好きのすべての人にお勧めしたい珠玉の一本


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