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映画ノート

【映画】オリエント急行殺人事件

 
英国男優50人斬り、ラストはトム・ヒドルストンで締めるつもりでしたが、みなさんから続々とTB届いて気分はすっかりミステリー(笑)。ということで、英国男優総選挙特集をショーン・コネリー斬りで締めつつ、同時にミステリー祭りに突入することにします!!

あ、その前に本映画祭りの「ミステリー」の定義について確認しておきます。
wikiによると1.狭義には探偵映画、推理映画 2.広い意味で、謎がドラマに深くかかわっている映画作品
となっています。そこで本祭りも広い意味で作品を選ぶことにしますので、すでにたくさんTBを頂いた後で恐縮ですがご了承ください。追加、変更はいつでも可です。


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オリエント急行殺人事件 (1974 イギリス
原題:Murder on the Orient Express
監督:シドニー・ルメット

【あらすじ】
1935年、私立探偵ポアロは大陸横断列車オリエント急行に乗り、ロンドンを目指していたが、列車内でアメリカ人の富豪ラチェットが何者かに殺害されるという事件が発生。ポアロは乗客たちから事情を聴き、事件の調査を開始するが、やがて殺されたラチェット氏と5年前にアメリカで起こったある事件とのつながりが見え始め・・


【感想】
祭り一本目はアガサ・クリスティ原作でシドニー・ルメットが74年に監督したオリエント急行殺人事件
名探偵ポワロが主役の推理ものということで、狭義のミステリ映画の代表格ですね。

最初に登場するのが列車の出発点であるイスタンブールの街
最近、youtubeでスタンブール在住の日本の方(多分)の猫動画をよく見てまして、野良犬や野良猫に優しい国イスタンブールに興味を持っているので、映画の中で猫を発見した時には嬉しい気分になりました。

列車に乗り込む前から登場人物の人となりをさりげなく見せる冒頭、
乗務員にお勧めを紹介されながら、いちいち「君が見たのかね」と確認するポアロはヤな奴ですが
事実と噂をきっちり分けて物事を整理するポワロを端的に見せる演出が面白い。
ポマードできれいに撫でつけられた髪に上向きのひげ、大きな体に頭がのめり込んだような奇妙なポアロを演じるA・フィニーになぜか、笑ゥせぇるすまんの喪黒福造を思いだしちゃいました。
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さて、雪で列車が立ち往生する中殺人事件が発生し、12人の乗客が順にポアロに話を聞かれることになります。
何故かみんな ある事件とちょっとしたかかわりがあって、それなりに怪しく思えてくる。


贅沢なまでに名優を配し、バコール、ビセット、レッドグレーブなどが優雅な衣装で美を競う。

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ショーン・コネリーなんか靴墨塗ったインド人姿でも美しいですからね。靴墨じゃないとは思うけどw
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オヤっと思うところが味噌だったりすることはあっても、結局私は犯人を推理できなかった。
遠山の金さんじゃないけれど、ポアロの采配には人としての余裕がある
オープニングロールの音楽、列車内のインテリア、衣装と、独特のエレガンスを放つ映画でした。


地味おばさん風に徹したイングリッド・バーグマンがアカデミー助演女優賞受賞。