しまんちゅシネマ

映画ノート

【映画】ラ・ラ・ランド

 

 ラ・ラ・ランド2016 アメリ
原題:La La Land
監督/脚本:デイミアン・チャゼル
出演:ライアン・ゴズリングエマ・ストーンキャリー・ヘルナンデスジェシカ・ローゼンバーグ/ソノヤ・ミズノ

【あらすじ】
オーディションに落ちて意気消沈していた女優志望のミアは、ピアノの音色に誘われて入ったジャズバーで、ピアニストのセバスチャンと最悪な出会いをする。そして後日、ミアは、あるパーティ会場のプールサイドで不機嫌そうに80年代ポップスを演奏するセバスチャンと再会。初めての会話でぶつかりあう2人だったが、互いの才能と夢に惹かれ合ううちに恋に落ちていく・・(映画.com)


14年に『セッション』で映画界を沸かせたデイミアン・チャゼルの長編監督作品2本目にして、オスカー作品賞有力候補の『ラ・ラ・ランド』を観てきました。

わが地方は日中もマイナス9℃という猛烈な寒気に見舞われてますが、本作が往年のミュージカルをほうふつするとのうわさを聞いてか、ご年配の客が多かったです。
私ははっきり言ってミュージカルは苦手で、今日の客の期待するような感じだったらどうしようと思ってました。
ところどころ、そっち系?と思わせるところもあってビビりかけだけど、後半は目くるめく映画のマジックにハートを完全に持っていかれました!
もうこれはミュージカルというジャンルに収まらない、なんというか新しいジャンルだと思う。
デイミアン・チャゼル最高だぜー。
 
タイトルの「ラ・ラ」というのはLa Laすなわちハリウッドを有するロサンゼルス、ロスのこと。
この映画は夢を追い求めながらロスで暮らすミア(エマ・ストーン)とセバスチャン(ライアン・ゴズリング)のお話です。
出会った二人は互いの夢を応援します。
でも女優志望のミアはオーディションをいくら受けても受からず、ジャズクラブを持ちたいセバスチャンは好きでもない音楽でお金を得るしかないのが現実で、互いに自信を無くしかけている。ここにはこういう女優の卵やミュージシャンが数えきれないほどいて、多くは夢をあきらめLAを去ることになるんでしょうね。

映画は、果たして二人は夢を実現することができるのか、はたまた恋を実らせることができるのかを、ダンスや歌いっぱいで見せてくれます。2人のシンプルな歌声も素敵。観る前はエマの歌声が気に入っていたのに、映画の中ではゴズリングがいい。彼はピアノも実際に弾いていて、それだけでも惚れ惚れなのに、驚くことに監督はそれをワンテイクで撮ってるんですよ!! ピアノシーンだけでなく、ダンスシーンもワンテイクだったと思う。途中でそれに気づいてマジかとガン見しちゃったもんね。

監督の演出はクラシックなテイストを維持しながらも自由で美しく斬新。
終盤の興奮はネタバレしたくないので書けないけど、切なくて愛おしい最高の一本。
ゴズリングの人気も沸騰すると思うな。
主題歌もかなり好き。オスカーにどのくらい絡むかも楽しみです!