しまんちゅシネマ

映画ノート

【映画】ギフト

ギフト
The Gift

【あらすじ】
未亡人アニーはジョージア州の小さな町で占い師をしながら子供を育てている。ある日息子の担任の婚約者が失踪し、捜索への協力を要請されるが……。

スピリチュアルな“ギフト”を持った女性が、その能力を使って、町で起こった失踪事件を解き明かしていくサム・ライミ監督によるサスペンス・スリラーです。
 
夫を亡くし、3人の子供を育てる主人公アニーにケイト・ブランシェット。息子の担任にグレッグ・キニア、その婚約者にケイティ・ホームズ、顧客ヒラリー・スワンクの暴力夫にキアヌ・リーヴス等々、多彩なキャストで織り成す一筋縄でいかぬミステリーがなかなかに面白い。
 
サム・ライミらしく、ホラー含みではあるけれど、何よりライミらしいのは、主人公がスパイダーマン的なところでしょうか。
 
アニーはカードや頭に浮かんだイメージなどを使って、カウンセラー的に顧客にアドバイスを与え生活の足しにしているんですが、霊的能力は未開発で、何よりそのギフトを持つ自身のアイデンティティに悩んでいる。
 
「魔女」となじられたり、忙しさから顧客に誠意を尽くせなかったり、子供の気持ちに寄り添えなかったり・・・
ギフトを持つゆえの苦悩と闘うことになるのですが、それでも人を救う使命感にもかられ、やがてあるべき自分を見出していく。そのあたりがスパイダーマンを彷彿とさせ、ヒューマンドラマとしての深みがありましたね。
 
ケイト・ブランシェットは流石の演技。顧客の一人、精神を病んだバディを演じるジョヴァンニ・リビシも独特の存在感が映画に活きていた。
キアヌがDV男?と一瞬意外なのだけど、裁判では真摯な一面を見せていてまる。
一番意外だったのはビッチなケイティ・ホームズってことで(笑)

映画データ
製作年:2000年
製作国:アメリ
監督:サム・ライミ