【映画】ヒンデンブルグ
ヒデンブルグ(1975)
The Hindenburg
【あらすじと感想】
1937年。ナチスドイツの力を誇示する大型飛行船ヒンデンブルグ号のアメリカへの就航を二日後に控えたある日、元空軍大佐のリッターが政府のプロバガンダ府に呼ばれる。
ヒンデンブルグ号の爆破炎上を予告する手紙が届いたからだ。当日、リッターはヒンデンブルグ号に乗り込み、船内及び乗客を厳重に監視するが・・
どうもブログさぼり気味でダメですね。
今日は最近観た中から70年代のパニック映画『ヒンデンブルグ』の感想を。
冒頭から飛行機の誕生までの歴史が軽く紹介され、
満を持して登場するのがドイツ所有の巨大飛行船ヒンデンブルグ号です。
全長245mこんなデッカイ張りぼてがドイツからアメリカまで就航したという事実にまずはビックリ。
1937年、これが着陸間際にアメリカ上空で爆発炎上したのは分かっているのですが、その原因は特定されてません。仮にわかっていたとしても、そろそろ落ち目のナチスとしては、恨みを持つものからのテロ行為であるとは、威信にかけて公表できなかったでしょう。
そんなわけで、映画は推理を交えた架空の物語で構成されることとなり、序盤は『オリエント急行殺人事件』的な「誰もが怪しい」を散りばめたミステリーが展開します。
といっても犯人は早い時点で明かされるのですけどね。この映画のかなめは犯人捜しではなく、時代に翻弄された人々のヒューマンドラマと言えるでしょうね。
爆破犯は勿論、主演のジョージ・C・スコットやアン・バンクロフト他、搭乗客のそれぞれに様々なドラマがあって、それが映画をより重厚にしていました。
映像も大変すばらしく、船内外のヒンデンブルグ号の美しさも特筆に値します。
何より秀逸なのは、終盤の爆発事故映像でしょう。
実際のニュース映像を織り交ぜたということだけど、「これはニュース映像だな」と思って観てると、そこに映ってる人たちが救助に動き出して驚かされたりで、緻密な編集には感心しきり。
最後に、涙声でニュースを伝える実況アナウンサーの実際の音声に切なさやらやるせなが募り、心に残る一本となりました。
映画データ
製作年:1975年
製作国:アメリカ
原作”マイケル・M・ムーニー
監督 :ロバート・ワイズ
脚本: ネルソン・ギディング
出演:ジョージ・C・スコット
アン・バンクロフト
ウィリアム・アザートン
ロイ・シネス
ギグ・ヤング
バージェス・メレディス
チャールズ・ダーニング
リチャード・ダイサート