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映画ノート

ユー・キャン・カウント・オン・ミー


2000年(米)監督: ケネス・ロナーガン 出演: ローラ・リニー / マーク・ラファロ / マシュー・ブロデリック / ロリー・カルキン 【ストーリー】 サミーは、田舎町で銀行に勤めながら8歳の息子を育てるシングルマザー。子供のころ両親を交通事故で亡くして、家族は弟のテリーだけ。そんなサミーのもとにしばらく音信不通だった弟から連絡が。テリーはガールフレンドとトラブルを起こし、借金をしに帰ってきたのだ。銀行には新たな支店長 ブライアンが転属してきたのだが、とても細かい男でイライラが募るばかりだった…。
しっかりモノの姉をローラ・リニー、ダメダメ弟をマーク・ラファロが演じ、兄弟の絆を温かく描いたファミリー・ドラマ。
仕事に子育てにと頑張るローラ・リニー演じるサミーの奮闘振りが楽しい。

息子役には「サイン」ロリー・カルキン。なんとカルキン5兄弟の末っ子らしい。
けなげな息子を淡々と演じ、幼いながらなかなかの存在感。

また、サミーの上司役としてプロデューサーズマシュー・ブロデリック
いつもは優しいトッチャン坊やタイプの彼には珍しく、
なんともキモい上司を演じていてちょっと不気味~。目が笑ってないよー (+_+)

そんな個性的な面々が揃い、作品自体は見ごたえ十分。
働くシングルマザーの悩み、父親がいない子供の寂しさ、兄弟の絆・・・
これらのテーマを決して大げさにではなく、さらりと爽やかに描いているところに好感がもてます。

ローラ・リニーの優しげで爽やか、でも思いっきり普通な雰囲気が作品にピッタリマッチ。
アカデミー主演女優賞ノミネート。各批評家賞では主演女優賞を獲得の評価を得ています。

見ものはラストシーンの姉弟二人の会話。
動きのない会話だけなのに、姉弟の絆の深さがしみじみと伝わってきてこれはもう感動!

タイトル「You can count on me.」は直訳すれば「私を頼りにしてもいいんですよ」
物語の途中まで、これはサミーの言葉なんだろうなと漠然と思っていたんだけど
最後には、これは両方の言葉なんだと実感。
姉サミーもまた弟を頼りにしている。お互いになくてはならない存在。
「そばにいるからね。大丈夫。」そんなメッセージを感じました。

やさしい気持ちになれるいい作品です。
日本ではまだDVD化されてないらしいのでビデオコーナーで探してね。


★★★★☆