しまんちゅシネマ

映画ノート

夏休みのレモネード


2002年(米)監督: ピート・ジョーンズ 製作: ベン・アフレック / ショーン・ベイリー / マット・デイモン 出演: エイダン・クイン / ボニー・ハント / ケヴィン・ポラック /ブライアン・デネヒー      エディ・ケイ・トーマス / アディール・スタイン / マイク・ワインバーグ 【ストーリー】1976年、シカゴ。カトリックの家庭に育つ8歳のピートは消防士のパパ、優しいママ、そして7人の兄弟に囲まれて元気に暮らしていた。2年生の終わり、夏休みの前にシスターから“悪魔の道を選ぶか神の道を行くかは今年の夏の行ないで決まります”と言われ気にするピート。そんな時、兄シェイマスから、異教徒をカトリックに改宗させれば聖人になって天国に行ける、と聞き、早速ユダヤ教の教会堂へ通い始めるピート。やがて、教会のラビと顔馴染みになったピートは、ある出来事をきっかけにラビの息子ダニーとも仲良くなるのだったが…。
■公開時コピー
あの夏の日。ぼくが見上げた空は今までで一番遠かった――。

■about movie
グッド・ウィル・ハンティング/旅立ちベン・アフレックマット・デイモンが新人発掘のために発案したオンライン脚本コンテスト“プロジェクト・グリーンライト”によって、1万2千本の中から選ばれた作品を映画化した人間ドラマ。カトリックの少年とユダヤ教で病弱な少年の交流を瑞々しく描く。

■見所
・主人公ピートの父親役アイダン・クインユダヤ教の少年の父親役ケヴィン・ポラックの名演。
子供を見守る親の気持ちを鮮やかに描ききります。
キリスト教ユダヤ教との宗教的な違い、教徒たちのお互いに対する思いなどが穏やかに
時にはユーモラスに描かれている点も興味深い。

■感想
・頭ごなしではなく、子供の気持ち、人格を尊重して子供に接する親たちの姿勢が素敵です。
・「天国にいけるように」とテストを課す主人公ピート、病気の少年は「天国にいきたい」と願い、課題を懸命にクリアしようとします。「天国にいく」の宗教的な捉え方が今ひとつピンとこない私には
無邪気、無知というのは時には、残酷なことではあるな・・・と思えたりも。。。
・泣けてしまう映画だけど後味は爽やかです。
・宗教の違いはあるけど、人間はみな同じ。この映画みたいにお互いを理解し、穏やかに受け入れられれば世界はきっともっと平和なんだろうなぁ。そんなことを感じました。

宗教の違いという難しい問題をベースにしながら、親子の絆をしっかり描いた作品。
子役のかわいらしさも手伝って、優しく、爽やかに仕上がっています。お薦め。

★★★★☆