しまんちゅシネマ

映画ノート

ニュー・シネマ・パラダイス


1989年(イタリア/フランス)監督・脚本:ジュゼッペ・トルナトーレ出演:フィリップ・ノワレ/ジャック・ペラン/サルヴァトーレ・カシオ トト/マルコ・レオナルディ アニェーゼ・ナーノ/プペラ・マッジオ【ストーリー】シチリアの小さな村にある映画館パラダイス座。そこで青春時代を過ごした映画監督サルヴァトーレが、当時、慕っていた映写技師アルフレードの訃報を聞き、故郷に帰ってくる。そして、少年時代、青年時代の思い出に浸っていたサルヴァトーレが受け取ったアルフレードの形見には、映画への愛とアルフレードの想いがぎっしり詰まっていた……。(all chinema)
■感想
びっくりするぐらい好きな映画に出会えました!って今頃言うなー。。ですね。

他に娯楽もない時代、村の映画館パラダイスには映画を愛する村人たちが集い、笑って泣いて。。心から映画を楽しみます。
幼い主人公トト(サルヴァトーレ)もまた、映画を愛する少年でした。
スクリーンに釘付けで目を輝かせるトト。
でも彼が映画館に通うのは映画技師であるアルフレードフィリップ・ノワレ)に会いたかったからでしょう。
戦争に行ったきり帰ってこない父の姿を重ね、父を慕う思いでアルフレードの仕事場である映写室を訪れるトト。
子供のいないアルフレードもまた、トトをかわいがる。
二人の間にはいつしか、親子のような、かけがえのない友人のような不思議な絆が生まれていました。

前半は監督のあふれんばかりの映画への愛を感じます。


青年に成長したサルヴァトーレは美しいエレナと出会い、激しい恋に身を焦がすものの。。。
後半からは一気に様相が変わり、切ないロマンス。

エレナとの出会いから30年。村を出て、映画監督として活躍しているサルヴァトーレのもとに届いた
アルフレードの訃報を知らせる電話。

二度と戻るまいと誓った故郷で出会ったものは・・・。



パラダイス館で映画を楽しむ村の人の様子、少年トトのクルクルお目目の無邪気な笑顔。
それだけでも、観ていてわくわく。なんだか感動してしまうんですよね。
加えて後半、中年になったサルヴァトーレを演じた俳優さんもいいんです。
彼の目に涙があふれると、もうたまりません。

友情、家族への思い、映画への愛情、激しくも切ないロマンス。
何度も感動の波が押し寄せます。
ラストは万感の思いに包まれ、ただただ、ハラハラと泣けます。
映画っていいよね。

これはきっと何度も観てしまう映画ですね。
奇麗な音楽を聴いただけでも涙があふれる。そんな素敵な作品でした。


アカデミー賞外国語賞、カンヌ審査員特別賞受賞

最高です!

★★★★★