しまんちゅシネマ

映画ノート

皇帝ペンギン


2005年(フランス) 監督:リュック・ジャケ  撮影: ロラン・シャレジェローム・メゾン ナレーション:モーガン・フリーマン【ストーリー】冬が訪れようとしている南極大陸。海で平穏に暮らしていた皇帝ペンギンたちは、彼らの生誕の地で営巣地でもあるオアモック(氷丘のオアシス)へ向け、100キロもの距離を行進のごとく歩み始めた。目的地に辿り着き、やがて、産卵を終えた母ペンギンは卵を父ペンギンに託し、エサを求めて再び海へと旅立つ。一方、父ペンギンは仲間同士で寄り添って温め合い、マイナス40度の寒さと激しいブリザードに晒されながら120日間も絶食状態で卵を守り、エサを待ち続ける…。
■感想
やっぱり本物の「皇帝ペンギン」観なきゃね。ってことで観ました。
昨日観た「不良ペンギン」で、大体彼らの生態は理解出来たものの、(ほんとかな?w)
こちら観るとその壮絶さが俄然伝わってきますね。

南極に暮らす皇帝ペンギンたち。なぜに彼らはあんな辛い思いをして
営巣地にいかなければならないんでしょうか。
太古の昔からDNAにそう刻み込まれてるんでしょうねぇ。

時期が来るとみんなでトボトボと身体を左右に揺らしながら行進を始めるペンギンたち。

最初、その姿が本当にトボトボと、、に見えたんです。
でも見てるうちにイメージ変わって来ちゃったな。
過酷な自然に耐えながら、ひたすら種を守る営みに挑むその姿が
だんだんと神々しく見えてくるから不思議ですよね。


リザードの中身を寄せ合いながら互いの体温で寒さをしのぐ姿には驚き。

せっかく生んだ卵を雌ペンギンが雄ペンギンにうまく渡すことができず、ぽろりところがる。
すると、みるみる間に卵は寒さでヒビ割れを生じ、ひなは死んでしまうのです。
「あっ!」とばかりに卵を見つめる彼ら。その時点で夫婦の関係は終わり。。。

あの短い足の間に卵を抱え続け、120日も絶食の旦那サマも大変。
暖をとろうと身体を動かす、その拍子に卵がぽろり。。。「あうっ・・・」

無事に生まれて来たひなも寒さで命を落とすんです。
動かなくなったひなを哀しそうに見下ろす親ペンギンの姿には泣けてきます。

そして、ようやく育ったひなたちの可愛いこと。
歩き始める姿はまさによちよち。
でも寒さのためか前傾姿勢なのね。ちょっとジジ臭い姿が笑えます。


親子3人で身を寄せ合うシーンがありました。
この瞬間、この幸せなひとときのために彼らは過酷な旅に出るんだ。。
なんか妙に納得してしまいました。

南極の自然の厳しさに圧倒されながら、時折見せるその美しさにもうっとり。