しまんちゅシネマ

映画ノート

暗闇にベルが鳴る


1974年(カナダ)監督:ボブ・クラーク出演:オリヴィア・ハッセーケア・デュリアマーゴット・キダージョン・サクソンアンドレア・マーティンマリアン・ワルドマン/アート・ヒンドル/ダグラス・マッグラス【ストーリー】北アメリカの小さな学生街ベッドフォード。ある女子寮では以前から不気味な怪電話がかかってきていたが、クリスマス・イブのパーティの最中にかかってきたその電話に勝気なバーブが『変質者』と怒鳴ったことから、事件は始まった。
■感想
女子寮に鳴り響く電話の音。
クリスマスの女子寮を舞台に繰り広げられる、猟奇的な殺人事件を描いたホラー・スリラーです。


クリスマスの前夜、いつものイタズラ電話がかかってきます。
電話に出たバーブが「変質者!」とののしった後から、寮に暮らすメンバーが次々に殺されることに。



まず犯人がかけてくるイタズラ電話の声がいかにも異常者で恐い! 
その犯人にしても最後の最後まで分らず、しかも「こいつは怪しい!」と思う人物もチラホラ。

姿を見せない犯人を、物陰からの視線や、暗闇にうごめく影で描いているのも不気味で
しまいには「お前は貞子か!」っていうようなオゾゾなシーンも。
後のホラー映画に影響を与えてるかもですね。

興味深かったのは電話の逆探知シーン。
通話時間が短すぎて逆探知できないっていうのはよく映画に出て来ますよね。
でもこの映画では電話局で、通話中の回線を特定するという場面が出て来るんですよね~。
えーー?こんな地道な作業だったの?ってちょっと目がテン。
そりゃ、時間かかるわな。
「ぎゃ、逆探知、で、できませんでした。ハー、ハー、ハー(汗)」って感じ?(笑)
ま、今は時代が違うからこんなじゃないでしょうけどね。これは一見の価値ありですよ。


主役のジェスを演じるのはオリヴィア・ハッセー布施明の元妻!、、って古い?^^>"
『ロミジュリ』の頃とはイメージが違ったけど奇麗です。
このジェスが思いのほか勇敢で、逃げりゃいいのに、なんで~?ってハラハラさせてくれました。



残忍な殺人シーンに、子供たちの歌うクリスマスキャロルをかぶせるシーンなどは美しいとさえ感じるところ。
意外なラストもいいです。うん。これはなかなかに観応えのある作品でした。

トレーラー恐いんで貼付けませんが、観たい方はこちらから。

原題は『Black Christmas』。これも一応クリスマスに観るべき映画‥ですよね^^;


ちなみに、イタズラ電話の声や、闇にうごめく人影は監督自身もノンクレジットで担当。グッジョブ!



★★★★☆