しまんちゅシネマ

映画ノート

ハート・ロッカー


フィギュア女子、真央ちゃん銀メダルおめでとう!頑張りましたね。

次なるお楽しみはもちろんアカデミー賞
ということで今日からアカデミー特集に入ります。
今年のアカデミー賞にノミネートされた作品、俳優、監督などに関連した作品を観ていきますね。
まずは注目作のこれから。
2008年(米)監督: キャスリン・ビグロー 出演: ジェレミー・レナー/アンソニー・マッキー/ ブライアン・ジェラティ/レイフ・ファインズ     ガイ・ピアース/デヴィッド・モース/エヴァンジェリン・リリー / クリスチャン・カマルゴ 【ストーリー】2004年夏、イラクバグダッド郊外。アメリカ陸軍ブラボー中隊の爆発物処理班では、ジェームズ二等軍曹を新リーダーとして迎え入れ、サンボーン軍曹とエルドリッジ技術兵を補佐役とした爆弾処理チームは、任務明けまで常に死の危険が孕む38日間を共にしていく。
■感想
キャスリン・ビグロー監督によるイラクでのアメリカ軍爆弾処理班を描いた戦争アクションです。
アカデミー賞では作品賞、監督賞他『アバター』に並ぶ9部門ノミネートされてますね。

爆弾処理班の仕事は仕掛けられた爆弾を見つけ、解体爆破すること。
死と隣り合わせの危険な任務です。
映画は新リーダーとして迎えられたジェームズ二等軍曹(ジェレミー・レナー)を中心に、
爆弾処理班の任務の実態を描き出すというもの。

これまでにも爆弾処理の様子を描いた映画は観たことがあったけど、
これイラクという環境なのが特別なんですよ。
とは言え、政治的なことが描かれているわけではなく
あくまでスリリングなヒューマンドラマに徹しています。

爆弾処理現場には見学者がいて、彼らの中に爆弾をしかけた犯人がいるかもしれない。
もしやこいつが爆破ボタンを押すのでは? 兵士は爆破処理を進めながら周囲の動きに
神経を尖らせる、これをチームで行うわけですがその恐怖とストレスは半端ではないわけで、
観てる方も思わず手に汗握ってしまうのです。

脚本のマーク・ボールはジャーナリストで、彼は2003年に実際にバグダッドで爆弾処理班と
行動を共にしたのだそうです。だからこそのリアリティ。
今まで知らなかった実態が垣間見れたり、
勿論『アバター』とは比べ物にならないほど面白いのだけど、
その大きな違いはまず人間に焦点が当たっている点。
生身の人間の葛藤が描かれ、役者の演技がいいため惹き込まれました。



弾処理数が800を超える凄腕で死をも恐れないように見える新リーダーと部下との確執が
やがて信頼に変わっていく様子など、バディものの味わいもあります。

とにかく全編に渡って男臭い映画、これを女性監督が撮ってることがまず驚きですね~。
こういう映画にありがちなセンチメンタルも極力排除し
ラストシーンには爽快感さえ感じますから。
でもこれも戦争がもたらす狂気と思うと胸が痛いところです。

キャスリン・ビグローの男気には拍手


★★★★*