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映画ノート

スリーデイズ

フランスの新鋭フレッド・カヴァイエの『すべて彼女のために』のハリウッドリメイク作品です。
監督、脚本は『クラッシュ』『告発のとき』のポール・ハギス
殺人の罪で収監された妻を救うため、無謀な脱獄計画を実行する男の物語です。
スリーデイズ(2010)アメリ
監督:ポール・ハギス
出演:ラッセル・クロウエリザベス・バンクスブライアン・デネヒーレニー・ジェームズ
オリヴィア・ワイルド/タイ・シンプキンス/ヘレン・ケアリー/リーアム・ニーソン
ラッセル・クロウ演じる大学教授ジョンは、愛する妻ララ(エリザベス・バンクス)と
息子と幸せに暮らしていたところ
ある日突然妻が殺人容疑で逮捕され収監されてしまいます。
無実を信じるも、裁判は妻に不利に動き、ついに殺人罪が確定。
希望を失いララが自殺未遂をはかったことから
ジョンは、自らの手で、妻を脱獄させようとする というお話。
妻の無実をはらすことができなかった、自分の無力を責め
入念に脱獄への準備をする男をラッセル・クロウは熱演しています。
計画を実行する最後の3日間の、緊張感溢れる描き方もいい。
素人ならではの不備とか、心の弱さを描いているので
映画をしては巧いし、面白いです。
けど一方で、妻を救うために何でもありな部分がどうしても気になるんですね。
良識ある大学教授が、そこまでエゴになりきれるのか。
こういう映画は、その無謀さにどう説得力を持たせるかがポイントでしょうね。
『96時間』のリーアム・ニーソンみたいな元諜報員とかだと
バッタバタと人を殺していっても、爽快ですらあるんですけどねw
根底にあるべくは、やはり愛でしょう。
本作を観るにあたっても、それを一番期待したんですが
キュンとするほどの深い愛を感じられなかったと言うのが正直なところかな。
オリジナルは未見だけど、ブログのお友達の皆さん絶賛なので
きっと、そこが巧く描かれてるんだろうなぁ。
救うべき妻がオリジナルはダイアン・クルーガーで、
リメイクのエリザベス・バンクスより魅力的かも~なんて思ったり(笑)
あ、バンクスさんも、決して悪くないんですけどね。
スリリングな警察との攻防などには、ポール・ハギスらしさを感じるところ。
ちなみに、リーアム・ニーソンが脱獄のエキスパートとしてカメオ的に出演してます。
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