しまんちゅシネマ

映画ノート

12モンキーズ


1995年(米)監督 : テリー・ギリアム 出演 : ブルース・ウィリス / マデリーン・ストウ / ブラッド・ピット   他    【ストーリー】20世紀末、突如発生した謎のウイルスにより人類の99%が死に至り、21世紀初頭の人類は汚染された地上を捨て、地下での生活を余儀なくされていた。その原因を探るため、科学者グループは服役中の囚人ジェームズ・コール(ブルース・ウィリス)をタイム・トラベラーに選び、過去の世界に送り込む。
未来世紀ブラジル」のテリー・ギリアム監督によるSF異色作。
過去と現在を行き交う構成に多少の戸惑いはあるものの、「バック・ツゥー・ザ・フューチャー」などにみるタイムトラベルものと違い、過去の事実は普遍のものとしながら、未来へ向けての情報収集のために過去の世界へ送り込まれるという設定がまず面白い。

この中の現在のダークな世界観。「風の谷のナウシカ」でも同じように未来社会は毒に被われ
もはや、人間は毒マスク無しに生きることは出来ない。
エイズ鳥インフルエンザなど、昔は聞かなかった新種のウィルスにより多くの命を落としている今。
ギリアムの描く未来世界もまた年々現実味を帯びてくると感じるのは私だけか。

話の内容もわくわくしながら観ることができる。
仕掛けられたわなにまんまとはまってしまう結果となるが、それは脚本の上手さと考えても良いかな。
ちょっとエキゾチックな音楽がいい感じ。
ラストシーンの悪夢が繰り返され、いやがおうでも最後は絶望感にかられ切ない。

ありがちなハッピーエンドではない点もギリアムらしいのかな。

ブラピのハイテンションなキレタ演技も印象的。この年のゴールデングローブで助演男優賞を受賞。
マデリーン・ストウも綺麗です。
精神患者の犯罪者を収容するような場所に、そんな超ミニスカートで行く精神科医って・・・。
突込みどころも満載。

頭を働かせてみないと難しい作品ではありました。

★★★*☆