しまんちゅシネマ

映画ノート

ペーパー・ムーン


1973年(米)監督: ピーター・ボグダノヴィッチ 出演: ライアン・オニール /テイタム・オニール /マデリーン・カーン /ジョン・ヒラーマン     ランディ・クエイド 【ストーリー】聖書を売り付けて小金を稼ぐ詐欺師のモーゼが、亡くなった知り合いの娘アディと出会う。彼は嫌々ながら彼女を親戚の家まで送り届ける事になったが、ペテンの相棒としてアディと旅を続けるうち、モーゼは父親めいた愛情を感じていく……。
■感想
ライアン・オニールテイタム・オニール父子によるハート・ウォーミングコメディです。
皆さんのお薦めだけあって、これは良かった!!

父親を知らない9歳の少女アディに扮するのがテイタム・オニール
母を無くし一人ぼっちになったアディー。
その葬儀に参列したモーゼは母の友人らしい。
「あごが似てるから、あんた、この子の父親?叔母さんのところへ連れてってあげなさいよ」
みたいなノリで、アディと一緒に旅することになったモーゼ。

モーゼを演じるのはある愛の詩ライアン・オニール
実のパパだもの、あごも確かに似てるよね(笑)

モーゼが生業としてるのが未亡人を相手にしたセコイ詐欺なんだけど、
モーゼという名前で、聖書を使ったペテン師ってところがまた面白いですね。
あらあら、という間にしっかりモーゼの相棒の役割を果たしていたアディ。

倫理的なこと言えば、だめジャンそんなのー、な展開なんだけど、そこは映画ということで^^;
二人のやり取りが可笑しく、こましゃくれて機知に富んだアディが目茶目茶可愛いから許す。

途中危ない橋を渡りながら続ける珍道中。
途中何度も「あなたは私のパパじゃないの?」と聞くアディ。
モーゼの答えは「ノー」

本当のところは最後まで分かりません。でも、二人には確かな心の絆が生まれていくんです。

「信じあえば… 愛しあえば… 助けあえば… 紙のお月様だって ほら!本物に 見えるでしョ」
これは、キャッチコピーの抜粋。

心の中の寂しさを隠しながら、小生意気に振舞うアディがとにかく上手いんです。
可愛いリボンがこれだけ似合わないところがまた可愛い。(笑)
がに股歩きも、にんまり笑いもいけてます。
テイタムはこの演技でアカデミー助演女優賞獲得。最年少かな。

これは、これからもきっと何度も取り出して観ることになると思います。
素敵な作品に出会えるって幸せですね!


★★★★*