モーツァルトとクジラ

２００４年（米） 監督：ペッター・ネス 出演：ジョシュ・ハートネット／ラダ・ミッチェル／ゲイリー・コール／シーラ・ケリー【ストーリー】一見普通の青年ドナルド。しかし、彼はアスペルガー症候群という障害を抱え、平穏な日常生活を営むことが出来ずに悩んでいた。同じような障害を持つ仲間たちとサポートグループをつくり定期的に集会を開くなど、社会に適応できる力を付けようとがんばっていた。そんなある日、その集会に新たなメンバーとして美容師のイザベラが参加する。思ったことをそのまま口にしてしまう自由奔放な彼女は、ドナルドとはまるで正反対の性格ながら、やはり同じ悩みを抱えていた。ドナルドはそんな彼女にたちまち魅了され、一方のイザベラも誠実なドナルドに好意を抱くようになるのだが…。（cinemaonlineより）

■感想
アスペルガー症候群という悩みを抱えた男女が困難を乗り越え愛をはぐくんでいく姿を描いたラブ・ストーリーです。実在する人物の話をもとに書かれたフィクションです。
アスペルガー症候群って「知的障害のない自閉症」とされる発達障害の一種らしく、対人関係の障害や、他者の気持ちの推測力が障害されるのが特徴らしい。一方で特定の分野への強いこだわりや特殊な能力を示すことも多いようで「レインマン」のダスティン・ホフマンを思い浮かべますね。
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さて、主人公のドナルドも数字に異常に執着。数字を見てしまうと、色んな数式や数字の持つ数学的な意味などで頭がいっぱいになり、自制が効かなくなってしまうのです。
なんとか普通でありたいと願うドナルド。
一方、イザベラは自分なりに障害を受け止め、奔放に自分を表現することをはばからない女性。
芸術的な才能に優れた人でもありました。
彼らは互いに惹かれ合うものの、ささいなすれ違いが起こってしまう。

ドナルドが普通を装おうとすればそれはイザベルにとってはストレスとなり、
イザベルの行動もまたドナルドのパニックの引き金となる。

それでも少しずつ話し合いながら互いの隙間を埋めていくんですね。

途中、イザベルに共感するのが難しいと感じたんですが、
形にはめることがいかに彼女にとって辛いことかが理解出来てからは共感出来るようになりました。

手探りで純粋な二人に胸がきゅんとなりそうです。

ドナルドは今をときめくジョシュ・ハートネット。
今回カッコいいジョシュではないけれど、
パニックになったり苦悩したりと、かなり演技力を要求される役所。
こういう役も意外に上手いですね。純粋な感じもハートをくすぐられます。

イザベルは「サイレント・ヒル」のラダ・ミッチェル。スタイルがいいですよね。

地味だけど静かな感動を与えてくれるストーリーでした。音楽も良かったです。
きっとしあわせはみつかる。。

今週末からの公開です。

★★★＊☆