しまんちゅシネマ

映画ノート

秘密と嘘


1996年(イギリス) 監督・脚本:マイク・リー 出演:ブレンダ・ブレシン/ティモシー・スポール/フィリス・ローガン/クレア・ラッシュブルック マリアンヌ・ジャン=バプティスト/エリザベス・バーリントン【ストーリー】どこか暗いかげりのある中年のシンシアは私生児の娘ロクサンヌと二人暮らし。若い頃のふしだらさを娘に非難される毎日だった。子供のいない写真館を営む弟のモーリスは姪っこ可愛さに、姉を経済的に援助している。そのモーリスも妻との関係がぎくしゃくし、どこか救われない哀しさを背負っていた。ある日シンシアは、自分を母だという若い女性から連絡を受けた。身に覚えのあるシンシアが待ち合わせ場所に出掛けると、そこには黒人女性ホーテンスが待ち受けていた。
■感想
「ヴェラ・ドレイク」マイク・リー監督による感動作。
96年度のカンヌでパルムドールを受賞しています。

養子として育てられた黒人女性ホーテンス。両親を亡くした彼女は実の親を探すことに。
記録を調べ、母親を探し出したものの、その母は白人女性のシンシア。
突然現れた娘に戸惑うシンシアだったが、二人は次第に心を通わせることになる。。。

物語は家族には言えない秘密を抱えたシンシアが黒人の娘ホーテンスを仕事仲間と偽り、弟宅で開かれるパーティに誘うところから山場を迎えます。

正直始まって8割くらいの段階では、この作品に入り込めない自分がいました。
泣きっぱなしの主人公。ドロドロの展開。
出た~!マイク・リー監督だ。・・・「ヴェラ・ドレイク」も苦手だったし。。
絶対にこの監督さんとはウマが合わない。そう思いながら見てたんですが
最後の最後で心を動かされました。でもってなんだか暖かい終り方。

家族であっても、いえ、家族だからこそ言えないことがある。
けれど秘密を抱えたまま、表面を取り繕おうとしても心はすれ違うばかり。。。
心の中を全て吐き出し、思いを伝え合ったとき、そこに新たな絆が生まれる。
家族だから、分かり合えるはず。。。そんなお話だったかな。

主演のブレンダ・ブレシンはカンヌでも主演女優賞獲得の演技。
熱演なんでしょうけどね~。
もっと感動出来るお話なんだろうとは思うものの、この主人公に共感出来ず。
夫婦の再生、家族の始まりに涙することは出来たものの
心から良さを堪能するまでには至りませんでした。残念。




★★★*☆