しまんちゅシネマ

映画ノート

ヘアスプレー


2007年(米)監督:アダム・シャンクマンオリジナル脚本:ジョン・ウォーターズ出演:ジョン・トラヴォルタ/ニッキー・ブロンスキー/ミシェル・ファイファークリストファー・ウォーケンクイーン・ラティファザック・エフロンブリタニー・スノウ/アマンダ・バインズ/ジェームズ・マースデン【ストーリー】1962年、米メリーランド州ボルチモア。ダンスとオシャレに夢中な16歳の女子高生トレーシーは、ヘアスプレー企業が手掛ける人気テレビ番組“コーニー・コリンズ・ショー”に出演し、憧れのリンクと踊ることを夢見ていた。そしてある日、彼女は母エドナの反対を押し切り、番組のオーディションに参加する。しかし、その太めな体型から、番組の中心メンバーであるアンバーと彼女の母で番組も仕切っているベルマに追い払われてしまう。ところが一転、番組ホストの目に留まり、レギュラー・メンバーに抜擢されたトレーシーは一躍注目の存在に。だが、そんな彼女の成功が面白くないベルマとアンバー母娘は様々なトラブルを仕掛け、ある時ついに大事件が発生する…。
■感想

頑張る姿が素敵  愛あふれる痛快ミュージカル!


ダンスをこよなく愛するちょっと太めの女の子トレーシーが、夢に向かって駆け抜ける
観た人みんな幸せ気分になる 素敵な作品でしたね~。

もとは1988年のジョン・ウォーターズ監督の映画。
それがブロードウェイで大人気のミュージカルとなってトニー賞も受賞してたんですね。

今回のリメイクにあたっては、ジョン・トラヴォルタの特殊メイク=【太っちょおかあさん】が話題だったんだけど
トラさんだけでなく、出演者がみんな良かったです。

まず主演のニッキー・ブロンスキーが可愛いでしょ。太っちょさんでも底抜けに明るい! 
あの体型でも身軽にダンスをこなすし、歌も合格。とにかく笑顔がキュートで見てるだけで楽しくなる。
物語の中であの夫婦に育てられてんだから、こんないい子に育つのも頷けるわ~、なんて思っちゃうし。

トラヴォルタおかあさんは、お顔に少々難ありだけど(笑)太っちょ特殊メイクも凄く自然だし、
優しくキュートなママでした。終盤の切れのあるダンスもさすが!

ウォーケンパパも可愛かったですよね。
ママのダンスにいちいち胸をときめかす(笑) おとぼけでひたむきなところがツボ。

ミシェル・ファイファーって幾つになるの? バービー人形みたいにカッコいい!しかも歌もかなりのもの。

トレーシー(ニッキー)の憧れ、リンクを演じたザック・エフロンの切れのあるダンスと歌も最高!
今とっても人気のあるのも納得の才能の持ち主ですよね。
昔風のメイクで顔の良さは分かりにくかったけど、十分に魅力的でした。


クィ―ン・ラティファの歌は初めて聴きましたが、やっぱり歌手だったのね~と納得の上手さ。
本作では思いのほか人種差別の問題がテーマにもなっていたので、ラティファの存在は大きかったですね。

それにしても、この時代はこんなにひどい差別があったんだと、改めて驚きます。
ここまであからさまではないにしろ、人種差別の問題は今も存在する訳だけど、変に殺し合いの映画で問題を描き出すよりも、こういう楽しい映画を通して、人種を越えて手を取り合うことの素晴らしさを描いた方が数段いい!!

終盤は、圧倒的な歌とダンスに完全にノックアウトでしたね~。
ミュージカルはそもそも苦手なんだけど、これは全然別格!

ダンスの振り付けも監督のアダム・シャンクマンが担当したようですね。ビックリです。

あ、ところでオリジナルのジョン・ウォーターズ監督って、冒頭トレーシーの登校の途中、町ですれ違って挨拶した
露出癖の変態みたいなおじさん?(笑)



想像をはるかに越えた楽しさで、ダンスの世界にすっかり魅了された2時間でした。


★★★★*