しまんちゅシネマ

映画ノート

P.S.アイ・ラブ・ユー


2007年(米)監督・脚本:リチャード・ラグラヴェネーズ原作:セシリア・アハーン『P.S.アイラヴユー』出演:ヒラリー・スワンクジェラルド・バトラーリサ・クドロー/ハリー・コニック・Jrジーナ・ガーションジェフリー・ディーン・モーガンキャシー・ベイツ【ストーリー】幸せな人生を送っていたはずのホリーに突然おとずれてしまった夫の死。だが絶望の淵にたたされてしまった彼女のもとに亡き夫から一通の手紙が届く。そして毎月一日になると、消印のない夫の手紙が届くようになり‥。
■感想
これも機内で観た作品の一つです。
原作は全世界が涙したベストセラー小説らしいですが、、いや~これは良かったですよ。

愛する夫を亡くし、悲しみの淵から再生する、、というのは最近観た「悲しみが乾くまで」と似たテーマです。
「悲しみが~」は、夫の親友の力を借りて、ともに再生への道を歩むお話でしたが、
本作で再生の力となったのは、夫自身からの手紙。

夫の死を悲しむホリー(ヒラリー・スワンク)の元に届く消印のない手紙には、
いつも最後に「P.S.アイラヴユー」と添えられていたのです。


これね、ジェリー(ジェラルド・バトラー)が死ぬシーンなんてありません。
いきなりお葬式ですが、そこで嘆き悲しむわけでもなく、お涙頂戴な感じではないの。

でも毎月届く手紙にゲームを楽しむように従うホリーが、夫の大きな愛に包まれながら、やがて再生していく。
その姿にはやられました。観終わった後にはいつまでも涙が溢れてきて、これは困った。


現代劇のジェラルド・バトラーというだけでも貴重ですよね。
彼は早々に死んじゃうんだけど、ホリーのそばで再生を見守る素敵な姿を見せてくれるので、ファンの皆さんご安心を。
このジェリー、大らかで暖かく、すっごく素敵なのですよ。
ギター片手に歌声も披露してくれたり、時にはパンツ一丁で男性ヌードダンサーのマネまで見せてくれて^^;‥でも楽しい~。


ヒラリーはいつになくヘタレな役だけど、こういうラブコメでもいけるというところを見せてくれます。

ヒラリーを支える母親役にキャシー・ベイツ
夫に逃げられたという背景があり、喪失感を乗り越えて来た母のエピソードは物語に深みを与えています。

手紙ごとに最愛の人に出会えた幸せを実感していくホリーが、徐々に生きていく力を取り戻し、
再出発していく姿にとにかく感動!
ユーモアも交えながら珠玉のラブストーリーに仕上がっていると思います。

ま、後半出現するバトラー似のあの男性の存在には「?」なのだけど‥。^^;



これまた批評家の評判は悪いようですが、一般視聴者からの評価は抜群ですね。

日本公開はいつかなぁ。



★★★★☆