しまんちゅシネマ

映画ノート

プラトニック・ゲーム


1996年(米)監督:ビリー・ホプキンス出演:クレア・デインズジャンヌ・モロージュード・ロウ/ジェームズ・ヴァン・ダー・ビーク/クリス・パークローレン・フォックス/エミリー・バークス=ノシター/ジュリア・スタイルズロバート・ショーン・レナード【ストーリー】読書好きで空想がちの内気な女子高生デイジー。彼女は祖母ナナを慕い、昔話を聞くことを楽しんでいた。ただ、ユダヤ人のナナは、ナチス時代に強制収容所で悲惨な体験をしており、昔話には当時の暗い思い出も多く語られていた。またデイジーは一方で、同級生のイーサンに淡い恋心を抱いている。そしてある時、幸運にもイーサンからデートに誘われるデイジー。だがある日、彼に祖母のことを話すと、やがて交際をやめたいと言われてしまう…。
■感想

黒く塗りつぶせ! ジュード・ロウ

今日も若いジュード作品のご紹介。本作は日本劇場未公開です。

これちょっと変わった学園ロマンスものなんですね。
何が変わっているかというと、若者の爽やかな恋物語と悲惨なホロコーストを一緒に描いちゃった点w

主人公デイジークレア・デインズ)はナチス時代に強制収容所で過ごした体験を持つ祖母ナナ(ジャンヌ・モロー)の
話しを聞くのが大好きな、ニューヨークに住む空想好き少女。
祖母はホロコーストの生き残りとして、この辛い体験を語り継ぐことに使命のようなものを感じていたのでしょう。

デイジーはクラスの学園のアイドル(笑)イーサン(ジュード・ロウ)に恋をします。
いや~、このジュード、高校生にしてはちょっと老けすぎな気もしますが(実際24歳くらい)、とにかくカッコいい!
デイジーが祖母に彼のことを話して聞かせる姿も初々しく
「とにかく目が素敵なの! 深い青、次の瞬間には海のように緑色で‥」と語る姿に、うんうん解るよ~と(笑)



やがてお互いの気持ちが通じ、付き合い始めるふたりの様子も爽やか~なんです。
ギターをつま弾くジュード、噴水の中キスを交わす二人、、。

でも、デイジーは祖母を尊敬する一方で、自分にユダヤ人の血が流れていることに、何か差別意識を感じていたんですね。

そんな二人の恋の結末は、、。


この頃のジュードは生え際も若々しく(サマさんの言葉をお借りしましたw)とにかく男前まる出しですから(笑)
奔放で自信たっぷり。でもまだ子供らしさが抜けきれず、ちょっと残酷。
そんなジュードはこの役にピッタリはまってましたね。がに股気味なのが気になりましたがw

ラストはちょっと予想外。
ほろ苦いながらも、自らのアイデンティティを受け入れるデイジーのくしゃくしゃの笑顔に強さと爽やかさを感じました。

祖母を演じたジャンヌ・モローも流石の存在感。
爽やかな映像の合間にホロコーストの映像が交錯するというのも斬新で、予想外に楽しめた作品でした。



★★★*☆