しまんちゅシネマ

映画ノート

バグダッド・カフェ


1987年(西ドイツ)監督:パーシー・アドロン出演:マリアンネ・ゼーゲブレヒトジャック・パランス/CCH・パウンダー/クリスティーネ・カウフマンモニカ・カローン/ダロン・フラッグ/ジョージ・アグィラー/G・スモーキー・キャンベルハンス・シュタードルバウアー/アラン・S・クレイグ【ストーリー】アメリカ、ラスベガスとロサンゼルスを結ぶ道筋にあるモハヴェ砂漠のはずれ。そこにある、取り残された様な寂しげなモーテル“バクダッド・カフェ”。ここをきりもりしているのは黒人女のブレンダだ。役に立たない夫、自分勝手な子供達、使用人、モーテルに居着いた住人たちにまで彼女はいつも腹を立てていた。そんなある日、ひとりの太ったドイツ女がやって来た。彼女の名はジャスミン。大きなトランクを抱え、スーツを着込み、砂埃の道をハイヒールで歩いてきたこの奇妙な客に、不信感を募らせるブレンダだったが。。
■感想

80年代 プチ映画祭り 第2弾!

観よう観ようと思いながら、そのままになってたり、途中になったりしてる作品がいくつかあって、これもそんな1本。

アメリカ。砂漠に佇む、ひなびたモーテル“バクダッド・カフェ”

ある日訪れた珍客ジャスミンによって、カフェに思いがけない変化が起こります。

その可愛い名前が似合わないような(失礼m(_ _)m)、ちょっと堅そうな太ったおばさん。
ドイツからやってきたという以外、最後まで素性の分らないこの一人の外国人が、
人々の心を潤していくのですよ。



日々の生活に疲れ、焦燥感と苛立ちに満ちていたカフェのオーナー、ブレンダの心を溶かし、
ジャスミン自身もそのカフェに居場所を見つけていく。
冒頭の様子からは想像もできないようなジャスミンの変化も見物(笑)
中には賑わいに居場所をなくす人もいたりと、それぞれの心模様がさりげなく描かれているところも上手いです。

そして作品を盛り上げているのは挿入歌の「コーリング・ユー」。素晴らしい歌声に心を揺すぶられました。
じゅりさんの自作投稿の動画にリンク貼らせていただきました。素敵な動画と音をお楽しみください!

後半では、哀しいわけでもないのにこれが流れると反射的に涙が溢れてくる、不思議な癒しの力をもった曲ですね。

人々の交流が温かく、味わい深い作品でした。
オレンジ色の砂漠、突き抜けるような青空、独特の色合いも魅力的。
何度も観ると、色んな発見もありそう。いいですね~。


★★★★*