しまんちゅシネマ

映画ノート

ハウエルズ家のちょっとおかしなお葬式


2007年(イギリス)監督:フランク・オズ出演:マシュー・マクファディン/ルパート・グレイヴス/アラン・テュディック
■感想
プライドと偏見』のダーシー役マシュー・マクファディン主演のコメディです。

マシュー演じるダニエルは年老いた父を亡くし今日はお葬式。
お葬式に出席するために親族一同が集まります。
ニューヨークに暮らす弟は作家として有名になってるけど、かなり自己チュウ。ファーストクラスのフライトにお金を使ったから葬儀代の半分はすぐには出せないというありさま。
いとこのマーサは婚約者を厳格な父に紹介する予定。彼の緊張をほぐすために安定剤と思って飲ませたのは何と麻薬。。
足の悪いお爺ちゃんは車いすに乗ってるのにとにかくガミガミうるさい!等々

これ面白かったですよ~。
お葬式に集まるみんなが、色んな問題を抱えてるんだけど、それぞれ自分のことしか考えていなくて、シニカルさに大笑い。

間違って麻薬を飲んでしまった、いとこの恋人サイモン(アラン・テュディック)のイッちゃってる演技にも大笑い。
このアランさんって『アイ,ロボット』のロボット、サニーを演じてる(CGもとね)人みたいですね。



しまいには父の恋人(しかも男性^^;)まで出現する始末で、葬儀はまともに始まらな~い(爆)

原題が『DEATH AT A FUNERAL』で直訳すれば「葬式での死」。ん?と思っていたら、葬儀の最中に思わぬ死(?)があったり、誰が死んでもおかしくない状況でちょっとしたミステリー気分も味わえる仕掛けなんですね。



これだけドタバタしてもお下品になりすぎず、ブラックなユーモ満載なのが流石にイギリス映画ってところです。

大騒動のあと、主人公が葬儀のスピーチで父について語るシーンではホロリとさせられたり、最後はちょっといい感じ。

マシューさんって、ボーっとした雰囲気だけど誠実な感じが好印象ですよね。

久々に気持ち良く笑えるコメディで、イギリス俳優の力量も感じました。
日本公開の予定はまだないですが、自信をもってお薦めできる作品です。

★★★★☆