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映画ノート

シャーロック・ホームズ


2009年(米)監督: ガイ・リッチー 出演: ロバート・ダウニー・Jr/ジュード・ロウ /レイチェル・マクアダムス/マーク・ストロング     ケリー・ライリー/エディ・マーサン 
■感想
ロバート・ダウニー・Jr ゴールデン・グローブ主演男優賞受賞おめでとう~!!
なんだけど、これってコメディ部門なんっすよ。

ガイ・リッチーの新作で名探偵シャーロック・ホームズを演じるのはダウニー。
相棒のワトソン君にジュード・ロウ 華を添えるのがレイチェル・マクアダムスってことで
まずキャストが素敵。

今回ホームズが担当する事件は、黒魔術を操り世の中を混乱させ、
ロンドンを手中に収めようと企てるブラックウッド卿という貴族。
その陰謀を暴こうとするホームズだけど、、
これは評価の分かれる作品かもしれない。
というのは、ホームズの謎解きを楽しむ作品になってないから。

ホームズは頭で事件を解決するというよりはむしろ腕っ節で解決(笑)
これって単なるエンタメアクションものじゃん!というのが正直な感想なんだねぇ。

ただシャーロック・ホームズの大ファンという監督は、映画に新しいホームズ像を与えたようで
これは時期的には、まだ社会に認められる前のホームズを描いてるようなんですね。
普段は引きこもり、ドラッグに溺れ、ワトソンにお尻を叩かれ(変な意味じゃないよ)
ようやく本領を発揮する前。
ボクシングの腕はプロ並なところなんかもwikiに載ってる人物像と一致するし、
監督がホームズ大好きで研究してるからのキャラクター設定でもあるのでしょう。
ダウニーはその設定にぴったりはまる自由人ホームズを魅力的に演じます。

ワトソン演じるジュードとの掛け合いは楽しいし(二人はおホモな関係らしいw)
ジュードも意外にアクションしてるし
途中挿入されるボクシングシーンは『スナッチ』のブラピを髣髴とさせるし
犯人の行動を予測しシュミレーションするシーンも、
味のある犬が登場するところもいかにもガイ・リッチーなスタイル。
ダイナミックでコミカルな作風を楽しめます。

だけど事件解決後にダウニーが一気に謎を解き明かしていく様はあまりにスムーズで
推理の醍醐味とか面白さは全然ないんだな、これが。
エンタメを楽しむには問題ないんですが、原作ファンにはまず不評ということになりそう。

ブラックウッドを演じるマーク・ストロングガイ・リッチーの新男ミューズでしょうか。
レイチェル・マクアダムスも悪女的な役どころを魅力的に演じてたし、危険なシーンも
大半自分で演じたようで新たな一面を見せてくれました。


日本公開は3月12日~


★★★*☆