羅生門
1950年(日本)
監督: | 黒澤明 |
世界の巨匠シリーズ7本目
やっぱり日本の巨匠もいっとかなきゃってことで、今日明日は黒澤明監督
恥ずかしながら初黒澤でーす(≧∀≦)
土砂降りの羅生門で、雨宿りする農民と、坊主。
「何がなにやらわからない」と頭を抱え込む二人は、山中で山賊(三船敏郎)に旅の武士とその妻が襲われた事件の
証人として呼ばれたのだが、山賊と妻の言い分は対立し、霊媒師によって語られる死んだ武士の言い分も
違っている。一体真実はどこにあるのか。。
ひとつの真実を数人の視点から描く作品を羅生門スタイルと呼ぶのだということは、
ブログを通じて知ったことだけど、その元祖を楽しみました。
平安時代の時代劇でありながら、これって法廷ものの要素をもった話だったんですね。
武士を殺したのは誰か?
女が持っていたはずの短刀はどこに消えたのか?
それぞれを検証する過程の京マチコの七変化の演技もみもので
武士夫妻の思いからみえる人間模様も面白いところだけど
結局農民や坊さんが悩んでいたのは、事件の真相より以前に
自分や人を信じられなくなっている自分自身についてだったことにガツンとやられましたね。
厳しい世の中、正しく生きることはこんなにも難しい。
それでも人はまだ美しい心を持っているのだという希望を感じることのできるラストには感動。
武士と山賊が刀を交えるシーンの迫力もさすが。
こういうの観ると、確かに今どきのCG交じりの映像はごまかしにしかみえませんね。
霊媒師が出てきたのには驚いたけど、この時代には普通だったのかな。
FBIがサイキックを事件捜査に動員しているのは、この映画が元かもですね(笑)