しまんちゅシネマ

映画ノート

冒険者たち

 
1967年(フランス)
監督:ロベール・アンリコ
出演:アラン・ドロン/リノ・ヴァンチュラ/ジョアンナ・シムカス/セルジュ・レジアニ
プチ・ドロン祭り 4本目
■感想
『穴』『ル・ジタン』などのジョゼ・ジョヴァンニの原作小説の映画化です。
 
夢を持ちながら、ともに夢に破れ、挫折を味わう男女三人
新たな挑戦に向かうため、海に沈む宝探しに出かけるのだったが・・・

飛行クラブの教官マヌーを演じるドロン様、この作品ではとってもナチュラルで素敵です
アクロバティカルな飛行で命知らずなところを見せてくれたかと思うと 
友人のローラン(リノ・ヴァンチュラ)の車に、まるで子犬が戯れるかのように絡んでみたり
 
車とグライダーがぴったりくっついて夕日の中を走る様子が、なんとも微笑ましいく
そのシーンだけで、マヌーとローランの信頼関係が見て取れるってもんです。
 
 
そんな二人の前に現れたレティシアジョアンナ・シムカス)もまた自然体な女性で
いつしか二人は、彼女に恋心を抱くようになるんですね。
大空や海や陸いっぱいに、あらん限りの冒険を繰り広げる三人だけど
宝を狙うのは彼らだけではないことから、行く手には危険も待っている
夢を追い求めた3人が、旅の終わりに手にしたものは・・
 
海に浮かぶ砦 潜水服を着て沈んでいくレティシアなど
絵的にも印象に残るシーンが多く
ほんわかとしたBGMの優しさが、ファンタジックに心に沁みます。

3角関係に心は揺れながらも、友情はゆるぎない
レティシアはお前と暮らしたいと言ってたんだ」
そんな嘘を見抜いていながら、かすかに笑みを浮かべるドロン様・・(涙)
奔放で優しくて、ロマンティックだけど切ない 3人の青春物語
これはツボでした~。