しまんちゅシネマ

映画ノート

ヴィーナス


Cinema de しりとり 11回目 【ヴ】

さて、しりとり2ラウンド目開始します。
今日は『アイ・スピット・オン・ユア・グレイヴ』から繋がって、「」で始まる映画
ピーター・オトゥールが、孤独な老人の悲哀を演じた『ヴィーナス』です。
ヴィーナス(2006)イギリス
監督:ロジャー・ミッシェル
出演:ピーター・オトゥールレスリー・フィリップス/ジョディ・ウィッテカー/ヴァネッサ・レッドグレーヴ
 
■感想
かつて数多の女性たちと浮き名を流したベテラン俳優のモーリス(ピーター・オトゥール)も老境に入り
今では端役の仕事を細々と続ける一人暮らしの孤独な身の上。
姪の子を預かることになった親友イアン(レスリー・フィリップス)の頼みで、
若いジェシージョディ・ウィッテカー)を連れ出すことになったモーリスは、
久々にときめきを覚えるのだが・・・。
 












モーリスを演じるピーター・オトゥールは、いまだに色男のつもりだけど、どう見てもヨボヨボ。
老い先短くても、男としての機能終了~と宣言されても
年寄りが、若者にときめくことがあったっていいじゃない とは思うけど
内心、こんな二人の恋物語が展開されたらヤダなと思いながらの観賞でした。
 
そして結果オーライ。

年老いたモーリスは、自分らしく人生を全うするために、
若いジェシーは、女としての自信を取り戻すために
二人は、互いを必要としたのだと思います。
 
最初は無愛想、ブス、ぶしつけの3ブーだったジェシー
割れた殻から、徐々につるんとした卵が顔を覗かせるように
綺麗な素顔を見せてくれたのは良かった。
 
若いオーラを吸い込みながら、
線香花火が、最後の大きなきらめきを見せた・・、そんなオトゥールの演技は絶品です。
彼はこれで8度目のオスカーノミネートを果すものの、受賞はならず。
実は、デカプ以上のプレッシャーだったかもしれません。
モーリスの役は、そんなオトゥール本人と被るようで、
「死体の役ばかり」という台詞が自虐的に聞こえちゃいますね。
 
旧友イアンとの年寄りトークなど、老いをユーモラスに描いてるのが楽しい。
でも、やはり切なさを感じずにはいられません。
モーリスが、元カノ(ヴァネッサ・レッドグレーヴ)の家で電球を換えるシーン
私自身、夫婦年老いたら、誰が電球換えてくれるんだろうなんて思うこともたびたびあって
これは老いることの心細さを、リアルに感じさせるシーンでした。
 
コリーヌ・ベイリー・レイの挿入曲が気に入って、アマゾンポチりました。
モーツアルトもよかったなぁ。
 
 

次は「」から始まる映画です。 (-а-)スースー  (*゜0゜)ハッ ネテモウタ

 
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