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映画ノート

レッド・ステイト


 
『クラークス』のケヴィン・スミス監督がホラーに挑戦したことで話題になった作品です。
レッド・ステイト/Red State(原題)(2011) アメリ
監督:ケヴィン・スミス
出演:ジョン・グッドマン/マイケル・アンガラノ/マイケル・パークス/メリッサ・レオ/カイル・ガルナー
スティーヴン・ルート
 
Hしたいお年頃のトラヴィス、ジャレッド、ビリーレイの高校生三人組は
出会い系サイトで知った女性の元へウハウハで車を走らせる。
3人を待っていたのは年増のサラ(メリッサ・レオ)。
ビール片手にトレーラーハウスから出てきたサラにドン引きしつつも
この際顔は二の次と心を決めてきた3人は、サラに進められるままにビールをグビっ。
そしてバタリ 睡眠薬を仕込まれていたのだ。
 
司祭の説教の声に目を覚ましたジャレッドは、
自分が檻の中に入れられていることに気づき驚愕する。
そこは教会。信者が司祭の話を熱心に聞いており、その中にサラがいた!

 
H目的で出かけた3人が、とてつもない恐怖を味わうことになるというお話です。
いわゆる田舎に行ったら襲われた系ですが、相手が宗教がらみなのが恐ろしい。
 
タイトルのレッド・ステイト赤い州)というのは、共和党の勢いが強い州のこと。
共和党というのは、支持基盤のキリスト教右派の影響から、反同性愛・反中絶を強固に主張する政党で
本作で少年たちの捕らえられた教会は、キリスト教原理主義者のカルト集団なんですね~。
 
さて、少年たちは教会から脱出することができるのかって話だけど
ケヴィン・スミスは、多分映画の方向性を考えあぐねたんだろうなぁ。
 

というのも、最初にこの映画のニュースを聞いたときには本格ホラーって話だったけど
実際には、スリラーからアクション、しまいには、ポリティカルなブラックコメディになってるんですね(汗)
途中ファンタジーとも言えるシーンがあり、そこではぞぞっと鳥肌が立つ思いだったんだけど
オチが逃げ腰 んんんん
 
これ実は別エンディングというのがあるらしく、そちらはかなり本格的な
ファンタジーホラーになってる様子。
多分それが最初の構想だったのでは?と思ったし、そっちを観たいわ。


とはいえ、連邦職員を演じたジョン・グッドマン
いっちゃってる司祭を演じたマイケル・パークス
その娘で狂信的な信者メリッサ・レオと実力者が脇を固め
88分というコンパクトさながら、
先の読めないスリリングな作品に仕上がっていました。
 
ブラックだけどね~。